【データ無制限】大手4キャリアの価格と特徴をチェック−メリットや付帯サービスなどを比較

4月から大手スマホキャリア各社の格安プランが始まり影を潜めた感じの「データ無制限プラン」。かつて3G携帯の時代は当たり前にあったプランも、その後のスマホ普及により7GBが上限などのプランが主流となり以降は上限が増えるものの無制限プランは絶滅しました。ですがここ最近5Gも始まりスマホでの動画視聴も一般化し、家庭に固定回線を敷かないユーザーも増加したため再びデータ定額プランが登場してきました。価格はいつもながらほぼ横並びなのですが、大手MNO4キャリア(docomo、au、Softbank、楽天モバイル)メリット付帯サービスなどについて比較していきます。

料金

価格は楽天モバイルを除きほとんど横並びなのですが、各キャリアの料金を確認していきます。

docomo

提供されているのは「5Gギガホ プレミア」のみ。「のみ」と書いたのは実は各社が4Gでも無制限プランを提供しているのにも関わらずdocomoは5Gのみのプランで、このプランに契約していると4Gエリアでも無制限になるものの5Gスマホを所有していることが前提のプランなのでユーザー数としてはかなり少ないと考えられます。ちなみに4Gの最上位プランは「ギガホ プレミア」で、データ容量は上限60GBとなっています。価格は7,315円(以降すべて税込表記)。docomoに関しては5Gのプランとして紹介していきます。

au

提供されているのは「使い放題MAX 4G」と「使い放題MAX 5G」でいずれも7,238円。

Softbank

提供されているのは4G/5G統一して「メリハリ無制限」で7,238円。

楽天モバイル

提供されているのは4G/5G統一して「Rakuten UN-LIMIT VI」で、4月にお得な段階制プラン料金としてバージョンアップしました。料金は20GBの格安プランと肩をならべる3,278円で他社に比べると圧倒的な低価格。ただし現在はエリアも狭くauローミングを用いた接続のため、都心部以外では事実上5GBを上限として接続スピードが1Mbpに制限される状況です。それもあって現状では「我慢ための低価格」という感じでしょうか。

総評

エリアも広いdocomoが4G非対応というのは選択肢の幅を狭めていると考えられ、他社の半額に近いものの楽天はやはり電波やカスタマーサポートの質の悪さが足を引っ張っています。そうなってくると現状4GではauかSoftbankが本命になります。

割引サービス

家族で複数台契約など、お得になる料金割引サービスを比較していきます。

docomo

「みんなドコモ割」で家族2人で-550円/3人以上で-1,100円、「ドコモ光セット割」でドコモ光を契約していると−1,100円、「dカードお支払割」でdカードでの支払にすると−187円の割引で、最大4,928円まで下げる事ができます。

au

「家族割プラス」で家族2人で-550円/3人以上で-1,100円、「auスマートバリュー」で提携光サービス又はauスマートポートを契約していると−1,100円、「au PAY カードお支払い割」でau PAYでの支払にすると−110円の割引で、最大4,928円まで下げる事ができます。

※auスマートバリュー対象事業者
【光サービス】 auひかり(@nifty、@T COM(アットティーコム)、ASAHIネット、au one net、BIGLOBE、DTI、So-net)、auひかり ちゅら・コミュファ光 ・eo光・Pikara(ピカラ光)・メガエッグ・BBIQ・ひかりJ
【ケーブルテレビ】 J:COM・提携先ケーブルテレビ

Softbank

「新みんな家族割」で家族2人で-660円/3人以上で-1,210円、「おうち割 光セット」でSoftBank 光又はSoftBank Airを契約していると−1,100円の割引で、最大4,928円まで下げる事ができます。

楽天モバイル

楽天モバイルはそもそもが低価格なので家族割や光回線による割引は無いものの、現在だと契約から3ヶ月間0円だったり、Rakuten 光が1年間無料になるお得な割引があります。

総評

3キャリアは割引前の価格に違いがあったものの割引サービスで足並みを揃えるという方法に出ています。そもそも金額の安い楽天は割引が無いものの3ヶ月無料にするなどしてユーザーを引き付けています。

利用制限

使い放題とはいうものの皆が無作為に使うと回線を圧迫し通常のユーザーまで速度低下などの影響が出てしまいます。そこで取り入れられているのが利用制限です。

docomo

「ネットワーク混雑時・大量通信時などに通信制限がかかる場合があります。」と注釈があり、具体的な数字での速度規制については触れられていません。

au

「動画・クラウドゲームなどの、大量のデータ通信または長時間接続をともなうサービスについて、auスマートフォンでの一般的なご利用(例:HD画質での動画視聴など)に支障のない範囲で通信速度を制限します。対象となるサービス、制限内容は、当社ネットワークへの影響などを勘案し定めます。なお、通信の切断は行いません。」「一定期間内に大量のデータ通信のご利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限致します。」と、他社よりもより具体例が記載されています。

Softbank

「時間帯により速度制御の場合有」と、どのキャリアよりも簡潔な表現で記載されています。

楽天モバイル

「ネットワークサービスの安定的な提供のため、時間帯により、動画、ゲーム等のサービス、AR(拡張現実)等の機能を用いたサービス、その他トラヒックの混雑を生じさせるおそれのあるサービスのご利用にあたり 、通信速度を制御することがあります。」「 通信が混雑し、または通信の混雑が⽣じる可能性がある場合、ネットワーク全体の品質を確保するため、通信の種類および内容にかかわらず、 通信速度を制御することがあります。」と、auよりも厳し目の制限が実施されるようです。

総評

無制限とうたっているので各キャリア共に制限がかかることを大きく書きたくないのがあるようですが、サラッと記載している中で具体性があったのがauとSoftbank。どういう使い方をすれば制限がかかるかを予め知っておけることはメリットでもあるし、本来であればユーザーに対してもハッキリと隠さず公表すべき情報です。総務省はいつか制限事項に対する伝え方についても触れるようになるのではないでしょうか。

テザリング

テザリングというのはスマホからPCなどに電波を飛ばしWi-Fiルーターとして利用する方法です。テザリングまで無制限にすると家庭のWi-Fi機器を接続されまくるので、一部キャリアでは容量制限を設けています。

docomo

無制限で利用可能。エリアが広く品質の良い回線なので、移動中の車内で各機器にテザリングするなど利用用途は無限に広がりそうです。

au

30GBまで利用可能で、超過後は送受信最大128kbpsに制限されます。

Softbank

30GBまで利用可能で、超過後は送受信最大128kbpsに制限されます。

楽天モバイル

無制限で利用可能。ただし回線品質が室内での利用に弱いので他社ほど高品質な接続は難しいと考えられます。

総評

もし家に固定回線がなくPCなどWi-Fi機器をテザリングで使いたい場合は5G対応機種に買い替えてでもdocomoの無制限プランを利用するメリットはあります。そうでなければ30GBは決して少ない容量では無いので、例えばPS5などの大容量ゲーム機器とテザリングしないなどであればどのキャリアを使っても問題なさそうです。

低データ容量使用時割引

無制限プランではあるものの、自宅に固定回線があるなどでほとんど使わない月もあるかもしれません。そのための措置として使用容量が少なかった場合の割引が設定されています。

docomo

データ使用量が3GB以下の場合−1,650円割引されます。

au

データ使用量が3GB以下の場合−1,650円割引されます。

Softbank

データ使用量が3GB以下の場合−1,650円割引されます。

楽天モバイル

データ使用量が1GB以下の場合月額料金が0円、1〜3GBで1,078円、3〜20GBで2,178円、20GB以上で3,278円というかなり細かい段階制プランになっています。

総評

大手3社が3GBとしているところ楽天はもう少し細かい設定にし差を付けています。しかも1GB以下を0円にするのは通信業界としては異例の対応。3GBというデータ容量はそれほど使っていなくてもギリギリ超えてしまう容量なので、他社も楽天のような段階制としてくれればもっとお得に使えるでしょうし契約者も増えるでしょう。

付帯サービス

キャリアによっては追加料金でお得に追加できる付帯サービスが用意されています。

docomo

1回だけに限り「Amazonプライム」1年分(年間4,900円)が無料でプレゼントされるキャンペーンの適用あり。また「ディズニープラス」の契約を行うと1年間770円の月会費が割引されます。

au

4Gプランの場合、「使い放題MAX 4G Netflixパック」として「NETFLIX(ベーシックプラン)」(月990円)と「TELASA」(月618円)の動画配信サイト、「Amazonプライム」(月額500円)がセットされたパックを+1100円でセット可能。このプランではテザリング容量が60GBに増加します。また「使い放題MAX 4G テレビパック」として「TELASA」(月618円)とParavi(月1,017円)と「FODプレミアム」(月976円)の動画配信サイトがセットになりテザリング容量が70GBに増加するパックが+1,870円でセットにできます。

5Gプランの場合、「使い放題MAX 5G with Amazonプライム」として「Amazonプライム」(月額500円)と「TELASA」(月618円)、テザリング容量が60GBに増加したパックが+770円。「使い放題MAX 5G Netflixパック」として「NETFLIX(ベーシックプラン)」(月990円)と「TELASA」(月618円)の動画配信サイト、「Amazonプライム」(月額500円)、テザリング容量が60GBに増加したパックが+1100円。「使い放題MAX 5G テレビパック」として「TELASA」(月618円)とParavi(月1,017円)と「FODプレミアム」(月976円)の動画配信サイトがセットになりテザリング容量が70GBに増加するパックが+1,870円。「使い放題MAX 5G ALL STAR パック」として「NETFLIX(ベーシックプラン)」(月990円)と「TELASA」(月618円)と「YouTube Premium」(月1,180円)と「AppleMusic」(月980円)、テザリング容量が80GBに増加するパックが+2,750円でセットにできます。

Softbank

特に付帯サービスはありません。

楽天モバイル

特に付帯サービスはありません。

総評

付帯サービスで明らかに差を付けているのがauで、追加料金が発生するものの個別に契約するよりもかなりの割引となり、場合によっては20GBの格安プランに個別で動画配信サイトを契約した場合無制限プラン以上の金額になってしまう場合もあるので、一度サブスクの見直しをしてみることもおすすめします。

主な部分で比較をしてきましたが、都会に住んでいて回線が安定するならば楽天モバイルが圧倒的にコストを抑える事ができます。動画配信サイトやAmazonプライムの契約をしている人ならauにすると安くなる可能性があり、5Gの最新スマホ所有で安定した通信を求めるならdocomo、シンプルに無制限を使っていきたいのであればSoftbankという感じです。格安プランに目が行きがちですが、ストレス無く通信を行えるのは無制限の魅力です。どのキャリアも料金シミュレーションができるので一度比較検討してみるのもおすすめです。