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急に新作発表!そして即物欲刺激
8月27日にドローンで有名なDJIの新作スマホ用ジンバル「DJI OM4」が突如発表されました。
DJIの製品はジンバルカメラの「Osmo Pocket」を持っていて他社のスマホ用ジンバルも持っているので、完全にジンバルの新作情報はノーガードだったのですが、今回のは完全に物欲を刺激されて発売日に迷うこと無く購入を決めました。
購入の決め手はズバリ「マグネット着脱式」の構造。
今回はその着脱も含めてレビューしていきます。
開封の儀
それでは開封して同梱物などを確認していきましょう!
まずはパッケージから。
AppleやGoogle製品に似たパッケージデザインです。
やっぱり良い製品を作っている企業はパッケージもちゃんと考えて作られています。
シュリンク包装を破いて開封します。
実際は取説などが入った箱が上にセットされていますが取り除いています。
ジンバルって形もいびつで、カバンの中に入れてもけっこう邪魔だし、基本ギターケースの小さいのみたいな専用ケースに入れての持ち運びだと思うんですが、めちゃくちゃかさばるので億劫になってました。
それに比べるとこのコンパクトさ。
約22×23㎝の箱に綺麗に収まっている姿は萌えます。
前回から新しく採用された折り畳み式の恩恵はかなり大きいものだと言えます。
とりあえず付属品を出してみます。
以前買った他社のスマホ・ジンバルは今回のよりも2倍くらい高かったのに付属品はケースとジンバル本体、充電ケーブルくらいでした。
それに比べて三脚まで標準セットで同梱されているのはかなりポイント高いです。
ジンバル=手持ち撮影というイメージが強いのですが、三脚固定しての様々な撮影方法を提案してくれるのは表現力の幅が広がりますね!
付属品は薄い箱にもう1セット入っています。
こちらは取扱説明書などの紙ものの他、ストラップや磁気リングホルダー、そしてそれをスマホに貼り付けるための位置合わせシートや巾着などがギュッと詰め込まれていました。
駆動部分が多いジンバルなのに巾着で持ち歩けるのって嬉しいですよね。
これからの稼働率が高くなりそうな予感です。
ペットボトルよりも軽い!
ジンバルってけっこう高い位置で持ったりすることもあるので重たいと大変です。
特に女性なんかだと長時間撮影はキツくなりますよね。
その点OM4はジンバル本体のみだと390グラムとかなり軽量化されていて、磁器スマートフォンクランプを取り付けても422.6グラムとペットボトル1本よりも軽くなっています。
前回の「Osmo Mobile 3」が405グラムと若干重量が増えたのですが、マグネットや着脱式の構造によるパーツの増加が原因と思われます。
折り畳みは今後のスタンダードに
本体を確認していきます。
前回から採用された折り畳み機構は今後のジンバルに必要な機能の一つに思えます。
何度見てもあの複雑な機構のジンバルがここまでスマートになるのは不思議な感覚です。
本体の作りもしっかりしているので、折り畳みの時は変な所に力がかかっても不安になることはありませんでした。
付属の三脚に立たせてみるとこんな感じ。
iPhone 11 Pro Maxを装着したイメージはこんな感じです。
けっこう重たい部類のスマホになるのですが、スマホクランプもしっかり挟み込んでいて落下の心配は無さそうです。
片手だけで全ての操作が可能
ボタン類を見ていきましょう。
フロントはジョイスティックと撮影ボタン、電源やその他動作を兼ねたMボタンが搭載されています。
裏側にはトリガーボタンが。
このボタンは1回押して長押しとか、3回押すとか、押し方によって挙動が変わり最初は覚える必要があるものの、わざわざボタンを押したりスマホをいじったり、リアルタイムにスタイルを切り替えながら撮影していくためには有効な手段だと考えます。
慣れたらかなり便利に使えるようになります。
左側面はズームスライダー。
撮影ボタンもそうですが、ボタン類をスマホと連携させるには専用アプリの「DJI MIMO」のインストールとBluetooth接続が必須。
ズームを使うにもアプリ内での撮影が必要になります。
右サイドはUSBーCタイプの本体充電用端子。
そしてスマホを充電することができるUSBーA端子も搭載しています。
バッテリー容量は2450mAhで大容量とは言わないものの、せっかくの撮影チャンスをスマホのバッテリー切れで逃してしまう事は防げそう。
ちなみに約2時間半のフル充電における駆動時間は約15時間と、ジンバルとしてのタフさは定評があります。
マグネットの強さは十分な強度
さて、今回のメインとなるマグネット着脱式スマホクランプについて確認していきます。
クランプは一定の方向で取り付くようになっていて、スマホを水平に合わせて固定するなど特に気にしなくても大丈夫な構造になっています。
気になるマグネットの強さですが、この通り。
スマホが吸い付けられてカチッと取り付くのが見て取れます。
ちなみにブンブン振ってみました。
けっこう強く振ったのですがビクともしません。
実際、ジンバルの使い方としてこういう動作はあり得ないので、実用的に使用するレベルでは全く問題にならないでしょう。
iPhoneとの連携は簡単、アプリを開いたら自動開始
アプリを活用してこそ効果を発揮するのがこのシリーズの持ち味ですが、iPhoneとアプリの連携はとっても簡単でした。
Bluetoothとジンバル本体がONの状態でアプリを起動すると本体を速攻見つけてくれて確認画面が表示されました。
ペアリングの要求が来たらペアリングを実施。
初回起動時はそのままアクティベーションを行うようになります。
画面の指示に沿って進めて行けばアクティベーションは完了します。
早々に新しいファームウェアのアップデートがあったようで、そのままインストールを行いました。
通信環境によっては時間がかかる場合もあるのでじっと待ちましょう。
全ての作業が完了したら、次回起動時からはすぐにスマホとジンバルが繋がって撮影可能となります。
まるでヒッチコック作品 ー ダイナミックズームが面白い!
アプリとの連携によって、水平を保つだけのジンバル以上の性能を発揮してくれるのですが、その中でも今回搭載された「ダイナミックズーム」はかなり面白い動画が撮れる機能です。
中央のカボチャの遠近感が変わらずに背景が動いているので合成みたいに見えますが、これはアクティブトラック機能で指定した対象物のズーム倍率を自動調節しながら、近づいたり遠ざかったりすることによって背景に視覚効果を作り出しています。
ヒッチコック作品ではこの撮影が使われていたので一度くらいは目にしたことがあるのでは無いでしょうか。
実際には複雑なカメラ操作が必要になるので、これが素人でも自動で手軽にできるというのはすごい時代になったもんです。
通常の手持ち撮影はこんな感じ。
下段・中段・上段と、スマホを手持ち撮影していると確実に斜めになったりぶれたりする動画が比較的スムーズに撮影されているのがわかると思います。
ただこの時の撮影が、横着して手帳型スマホケースに装着したまま取り付けたので微妙な振動が出ているようです。
様々な撮影方法は後日まとめてレビューしようかと思いますので、コチラは参考程度としておいて下さい。
最後のまとめ
とにかくスマホとジンバル本体がマグネット着脱式になるだけでこれだけ利便性が変わるのかというのを証明した製品で、恐らく今後はスタンダードになっていくと思います。
価格も16500円と比較的お手頃価格で、前バージョンからの値上げも3000円以内です。
この価格なら、子どもの動画を綺麗に撮影したいとか、旅行のビデオをプロみたいに撮影してみたいというようなニーズには手の出しやすいでしょう。
今回は着脱というキーワードで衝動買いになりましたが、実際使ってみて衝動以上のメリットがありました。