マスクを付ける生活も1年以上続けてきて慣れたのですが、またマスクに大敵の蒸し暑い夏がやってきます。
一度外したマスクに抵抗があっていちいち使い捨てている人もいると思いますが、できたら何度か着脱しなが安全に使い回せるのが理想です。
そこで今回は「除菌マスクケース」というものを購入したのでレビューしていきます。
この記事のもくじ
MEDIK ULTRAWAVE
購入したのはMEDIKという日本のメーカーが企画している商品で、このメーカーは他にも歯ブラシの除菌装置などを販売してる実績のあるメーカーです。
このULTRAWAVEはマスクを乾燥させること、UV-Cで除菌し菌の繁殖も抑えること、充電式で繰り返し使えることを念頭に開発されていて、大きなマスクを乾燥・除菌するという点から本体は正直コンパクトには作られていないのですが、それでもかばんに入る大きさと軽さを実現しています。
乾燥・除菌
withコロナの時代なので現在は空前の除菌ブーム。
マスク用の除菌スプレーなんかも発売されているのですが、私はマスクに濡れたシミが付くのが嫌だし、無香料とされていても何かの匂いは感じるし、何よりも息の湿気で濡れている所に液体スプレーをするのはどうも抵抗があります。
そこでこのマシンが大活躍。
基本動作は「乾燥10分→除菌10分」で、スイッチさえ入れれば20分後にはマスクが再生されたような感じに仕上がっています。
もちろん乾燥のみ除菌のみというのも可能です。
UV(紫外線)
コロナの除菌ブームの中で注目されているのが「UVC」という紫外線殺菌。
「UV」と聞くと夏の大敵日焼けの元になる紫外線というのはご存知のはずですが、紫外線というのは「波長」を持っており、それぞれの波長ごとに「UVA」「UVB」「UVC」と区別されています。
UVA
そもそもUVCはほぼほぼオゾン層に吸収されてしまうので、地表に降りてこられるのはUVAとUVBで、その中でも9割程度を占めているのが「UVA」です。
この紫外線は雲も窓ガラスもすり抜けてくる厄介なやつで、家や車、電車の中などに侵入しじわじわと肌にダメージを与え日焼けを起こしていきます。
しかも肌の奥まで届きやすい性質まで持っています。
UVB
地表に降り注ぐ紫外線で1割ほどが「UVB」となります。
UVAと違い肌の奥まで到達しないものの、そのエネルギーはUVA以上で表皮をジリジリと日焼けさせ時には皮膚炎や火傷に似た症状を引き起こします。
シミの原因にもなっているので女性には大敵の紫外線ですね。
UVC
除菌マスクケースに搭載されているのはさらに波長の短い「UVC」です。
実はこのUVC、人体にとっては歓迎できるものでは無く、一般的に皮膚がんの原因にもなりうると言われ肌の遺伝子も破壊してしまうというちょっと怖い存在で、近年オゾン層の破壊についての環境問題が言われているのは、本来オゾン層で吸収されるはずのUVCが環境悪化でオゾン層が破壊され、UVCが地表に到達してしまうという理由からです。
こう聞くと危なそうな装置に思えてしまいますが、子どもに安易に触らせないことや、光を覗き込まないなど適切に使用することにより安全で効果的に活用することができます。
コロナの不活性化にも
さてこのUVCですが、実は新型コロナウィルスに対して不活性化させるという研究結果が幾つも報告されています。
ただし、医療器具ではありませんしあくまで一つの予防方法として理解・活用する必要があり解決や治療、そして効果を保証するものでは無い事は最初にお伝えしておきます。
フィリップス社が効果を保証
オランダの電気機器メーカーである「フィリップス社」は自社のWebページにて以下のように説明しています。
UV-C(紫外線C波)は、空気、表面、水などの殺菌に効果があり、感染リスクの軽減に役立つことで知られ、40年以上にわたって様々なアプリケーションで使用されてきました。
現在までにテストされた全ての細菌やウイルス(新型コロナウイルスのほか、何百年にわたって存在しているもの)が、UV-Cによって不活性化されます。2実験では、UV-C光源を6秒間照射したところ、試験皿表面のSARS-CoV-2ウイルスの99%を不活性化しました。
https://www.lighting.philips.co.jp/products/uv-cより
なおこの記述はフィリップス社が製造しているUVCライトについての説明となり、すべてのUVCがこの性質を有していると考えるのは間違いです。
除菌マスクケース
では除菌マスクケースがどんな物かを見ていきましょう。
本体は縦横13センチ、厚みは3.6センチで、大きさの割には182グラムと5枚切りの食パン2枚くらいの重さになります。
もう少し小さくなったらって思う人がいるかもしれませんが、実はこれ以上に小さくできない理由があります。
そのためにまずマスクのセット方法を見てみましょう。
本体のメイン部とケースを分離させるとこんなホルダーが現れます。
この透明部分を風が通り抜け、UVCをマスク表面に拡散する役割も持っています。
マスクはこうやって本体を挟み込んでセットします。
マスクで挟み込んだ状態のままケースに戻します。
ケースにセットすれば紫外線が漏れてこないので安心。
ケースに穴が空いているのは乾燥用の空気を逃がすためです。
間違ってもここから中をのぞいたりしないように。
本体部分はバッテリー内臓で、フル充電で乾燥&除菌モードで3時間の使用が可能とされています。
つまり9回分使えるってことですね。
UVCは直進性
でこの大きさしかダメな理由なのですが、一つは大きめのマスクでも装着できるよう余裕をもたせた作りということ、そして最大の理由がUVCが直進性を持った紫外線ということで、つまり紫外線が真っ直ぐにしか飛ばないということなんです。
なのでマスクを折りたたんでしまうとその部分は十分な除菌がされず意味がないですし、もし小さくするのであれば左右片面ずつ除菌とか手間が増えることでしょう。
というよりも乾燥をしようと思えばこのタイプのように挟み込む必要がありますし、UVCを確実に照射しようと思えばこの大きさと形状が理想的なのです。
使った感想は?
みなさん結果が気になるところだと思いますが、「何も考えずに再びマスクの着用ができる」というのが個人的な感想。
マスクの乾燥はきちんとできていて再び装着する不快感はゼロ、下ろしたてのマスクを着用するような感じです。
除菌に関しては目に見えないので正直わかりません。
ただ使用済みのマスクが乾燥されて再び気持ちよく使えるようになったことは確かです。
ニオイに関しては消臭効果を見込むものではないので消えにくいと思われますが、雑菌由来の悪臭だとしたらもしかすると違いがわかるかもしれません。
ただ、不快なニオイも残っていなかったのでもしかしたら何かしら消臭されているかもしれませんね。
実は他の用途にも
メインの本体部分は実はプラスチックホルダーが外れるようになっています。
付属品でコの字型のアクリルホルダーが付属しているので、例えば歯ブラシやアクセサリーの除菌、本体をスマホにかざしたり、ハンカチを除菌したりとマスク以外の除菌にも有効活用できます。
歯ブラシ除菌で思わぬ効果が
せっかくなので間もなく捨てる予定だった電動歯ブラシ用の替えブラシを除菌してみます。
汚い物を見せて申し訳ないので写真は小さくしていますが、ブラシの根本に黒いカビが付着しているのがわかります。
せっかくなのでこれに照射してみます。
照射部分は小さなパーツですが、こうやって見るとかなり強い光が照射されていることがわかります。
照射のみのモードで20分ほど除菌を行ってみました。
その結果がこちら。
なんと紫外線による漂白でしょうか黒いカビの付着が少なくなっているのがわかります。
実は気持ち除菌だけできればってやったのですが、こんな黒い色が少なくなるとまでは想像していなかったです。
UVC恐るべしです。
こういう状態なのでマスクに関しても何かしらの効果は見込めるかもしれませんね。
200グラムもないような重さなので、外回りの多いビジネスマン、旅行中のマスク除菌、車に常駐などこれから数年は確実に活躍するはず。
ちなみに衛生品になるので使い回しは家族内のみで、間違っても友達に使わせるなどは絶対にしないように。
最近TVで紹介されることも多くなっているようなので、売り切れる前に入手をおすすめします。