【PS5】ウリはむしろスピードよりもコントローラー DualSenseは未来のデバイス

凄さはむしろコントローラーに

PS5が11月12日に発売されてまだ数日で連日ゲームをプレイしていますが、凄いと思ったのは本体のスピードよりも新しいコントローラーであるDualSenseコントローラー。

PS5が発表されてから一番アピールされてきたのがゲームのロードスピードで、ロード時間が限りなくゼロに近い動画が発表されてきました。

スピードは慣れてしまうと感動薄く

これはむしろ現物が手元にない状態で視覚的にアピールできるのがそれしか無いのでSIEもスピードをメインにしてきたと思われますが、実際に数日プレイしていると正直ロード時間は当たり前になって慣れてしまい、驚きも感動も先進性も感じなくなってしまいます。

それに比べてコントローラーはと言うと、プレイするたびに凄さを実感させられている状態です。

DualSenseコントローラーとは?

DualSenseコントローラーで初めて対応ソフトを遊んだ時にはとにかく驚きしかありませんでした。

今までのコントローラーとは全く異なる操作感で、ゲームの中の質感を手元に再現してくれているのがモロにわかります。

この未来の感覚を再現している技術がハプティックフィードバックとアダプティブトリガー。

過去の技術と全く異なる新技術

画面内の動作を手元に伝える技術としてフォースフィールドバックという技術がそれこそ10年も前から存在します。

これは例えばハンドル型のコントローラーで、抵抗感をもたせることにことにより実際に運転しているハンドル動作を再現したり、画面内でスマホに着信があるとコントローラーのバイブが作動するというものでした。

PS4などにもDUALSHOCKコントローラーとしてそういった振動機能が実装されており、今となってはコントローラーが振動することは当たり前になりました。

スマホゲームでも振動はするし、特に驚きもないこの機能が未来版として成長したのがハプティックフィードバックという技術です。

ハプティックフィードバック

ハプティックとは触覚を意味する言葉でPS5で新しく登場したわけではなく、スマートフォンなどにもすでに搭載されている既存の技術で、例えば数字を上下に切り替える時にカタカタという音と共に小さな引っかかるような振動が指先に感じるように工夫されていたりと、今まで「動かしている画面」だったのを「動かしている感覚」に引き上げたのがこの技術です。

PS5のハプティックフィードバック

PS5のDualSenseコントローラーに搭載されているハプティックフィードバック技術はかなり未来感覚です。

この感覚をいち早く味わうにはPS5に初期インストールされているASTRO’s PLAYROOMをプレイすれば存分に味わえます。

PS4のときにもTHE PLAYROOMという無料のソフトが入っていましたが、そもそも別売りのカメラを持っていないと意味のないソフトで、言うほど重要性もなく起動すらしたこと無い人も多いのでは?

ただ今回のPLAYROOMは名前は同じでもかなりボリュームが違います。

ゲームはクラッシュ・バンディクーなどにも近いアクションゲームになっていて、様々な乗り物を使い分けてゴールを目指していくやりこみ要素の高いゲームです。

ゲーム内容も素晴らしいのですが、このゲームだけでコントロールの繊細な動きを体感できるようになっている点。

実際のゲーム画面と共にどんな動きをするか解説していきます。

歩く振動

最初に驚くのがこちら。

この画面のシーンでも、草むら、板、CPUとそれぞれ質感の違う地面となっています。

いままでのゲームだと歩く場所によって足音が変わりバイブで振動がある程度ででした。

ですがこのシーンでは草むらを歩いていると草が足に絡むような重たさを振動で感じ同時にカサカサとコントローラーのスピーカーから音がします。

板の上は歩きやすいので振動も小さく音はトントンと流れます。

CPUの上を歩くと音はカンカンと変わってもう少し軽い振動に変わります。

たったこれだけのシーンでも情報量は多くて、いまこういう素材の場所を歩いているという感覚がモロに受け取れます。

転がる感覚

歩くことと違って転がる感覚は車のタイヤの振動などがそうですが、実際にも連続した細かい振動として感じます。

それもうまく表現されており、アスファルトでは小さな突起でブルブルしたような感じ、花畑は硬い土の上を転がるような、泥道に入るとたくさんのくぼみでバウンスしながら転がる感覚が味わえます。

当然それに対応したSEもコントローラーから流れるので、ついついボールと一緒に身体をくねらせてしまう感じになります。

突き出る

ゲームの中で多い効果として地面から巨大な物が突き出てくるようなシーンがあります。

このシーンでは巨大な木が硬い地面を突き破って出てくる様子がコントローラーの大きな揺れと大きめのSEで表現されます。

かつてのコントローラーだとパターンで揺れる程度だったのが、画面に合わせて強弱を付けて振動するのでかなりリアルに重たい感じが伝わってきます。

飛ぶ

ゲームと言えば現実には難しい飛行シーンも醍醐味です。

このシーンは巨大パチンコでキャラクターを飛ばしてグライダーで飛行するシーンですが、まずは左右に動かす部分でカチカチと振動とSEがあり、ゴムを後ろに伸ばすとギューって音と引っ張る重たい感じが起こります。

この感じを振動だけで作り出しているのは見事です。

グライダーでの飛行シーンは、グライダーがパタパタ風に煽られる振動やすれ違う敵キャラのテンションをSEと振動で感じることができます。

アダプティブトリガー

先の技術と合わせてPS5を次の次元に引き上げるのがこの技術。

L2とR2のトリガーボタンにモーターが仕込まれており、今までは押し込み度合いで車のアクセルを再現するなどの機能のみでしたが、PS5ではそれに加えてゲームの進行に合わせてテンションがかかるよう設計されています。

引っ張る

アクションゲームでは引っ張るという動作が多く用いられています。

岩を引っ張ったり、紐を引っ張ったり、今まではSEと画面の中のキャラクターが一生懸命働く姿を見るだけか、ボタン連打で表現する手法がとられてきました。

このシーンでは矢を引いて発射するのですが、後ろに引くほど弓がしなりテンションがかかる感じを味わうことができ、通常ではスカスカだったトリガーボタンが急に固く指を押し戻す感じになります。

初めてこの操作を行った時にはかなり驚かされてインパクトが大きかった機能です。

打つ

トリガーボタンを銃の引き金に使うのは完全にデフォルトになっていますが、PS5のコントローラーは撃った振動が跳ね返ってくることまで再現されています。

このシーンではボールをマシンガンのようにどんどん発射しているのですが、トリガーボタンが連動してポンポン跳ね返ってきます。

例えばバイオハザードなら武器によって跳ね返りの強さが違うなどを表現でき、ショットガンであれば反動が大きくハンドガンであれば軽くなるなどの表現も自在。

また最初はテンションが無く途中からテンションが強くなる設定も可能なので、例えば軽く押して照準を合わせて押し込んで撃つなどのワンボタン操作も可能で、アイデア次第で2丁拳銃で打つなどのコントロールも可能になってきます。

強さを変える

トリガーボタンにテンションをかけられるようになったので、強弱の表現がゲーム内で持ち入りやすくなりました。

このシーンではトリガーの押し込みでロケットエンジンの噴射量をコントロールするのですが、今まではちょうどよい強さの調節は難しくミスを多発していました。

テンションがかかるようになったので微妙な調整が可能になり、コントロールのストレスから開放されたのは言うまでもなく、ジェット噴射の感覚も手に伝わるので飛ばす気持ちよささえも感じるくらいです。

ゲームの表現が変わる

まだPS5本体が多く出回っていないのでコントローラーを触れたのは限定したユーザーに限られますが、在庫に余裕が出てくるとコントローラーの良さを実感するユーザーも増えてくるでしょうから、そこに目を付けたソフト会社も多く出てくるはずです。

そうなるとPS5のゲームライブラリもどんどん増えてくるでしょうし、ユーザーにとってもメーカーにとっても良い状況が生まれてくるでしょう。

それにしても以前のコントローラーからサイズが極端に大きくなることもなく、部品数は増えたにも関わらずよくこの大きさのコントローラーにこれだけの技術を詰め込んだSONYには驚かされます。

それ以上に驚くのがこのコントローラーの価格が6980円(税抜)ということ。

正直これだけの動作をするので12000円って言われても納得できる感じなのですが、この価格で実現できることに驚きました。

今はコロナの影響もあり試遊台の設置も難しくなかなか触れるチャンスも無いでしょうが、ぜひこの近未来の体験はみんなにしてほしいです。