この記事のもくじ
クリスマスイベントスタート
11月10日よりハウステンボスが1年で最も光り輝くクリスマスイベント「光の街のクリスマス」がスタートしました。本年のキャッチコピーは「街じゅうすべてが、プレゼント。」で、どこに行ってもクリスマスを感じられるイベントとなっています。クリスマスイベントは2024年1月8日まで開催。
感動から一転 楽しさへ大変身
ハウステンボスのクリスマスイベントといえば毎年「感動」をテーマにしたイベント作りが行われてきました。それはそれでとても素敵なイベントなのですが、子連れのファミリーには少し退屈であったり、大人向けすぎて分かりづらいという部分も多くありました。本年はそこが一新され、とにかくどのショーも楽しく感じられる内容へと大変身しています。
株式会社 刀による成果を感じるイベント作り
昨年より、USJをV字回復させた森岡毅さん率いる「株式会社 刀」がブランディング運営支援を開始していますが、ハロウィーンイベントにおいても「闇のハウステンボス」を新規導入しイベントの一新を図りました。クリスマスイベントにおいてもその成果が見られ、まさにハウステンボスがこれから変わって行こうという意気込みを存分に感じることができます。
効率よくパークを巡って 全てを堪能
ハウステンボスは日本一の面積を誇るテーマパークで、とにかく広いです。そしてクリスマスイベントもパーク内のあちこちに散りばめられています。何も考えずに移動してしまうと大事なショーを見逃してしまうことになります。
今回のブログ記事は、ショー開催の時間軸に合わせてご紹介していきます。是非この動き方を参考に1日巡っていただければ、効率よくクリスマスイベントを堪能することができます。
ハウステンボスに到着
ハウステンボスのオープン時間はクリスマス期間中、全日程9時からのオープンで休園日はありません。現在のスケジュールだと、平日、土日関係なくクリスマス限定のショーが始まるのは13時以降。まずはそれまでに絶対体験したいアトラクションや買い物、食事などを楽しんでおきましょう。
パーク内はどこに行ってもクリスマス気分。入園して早々、この時期だけのクリスマスの衣装に扮したハウステンボスのマスコット「ちゅーりーちゃん」のフォトスポットがあります。スマホが設置できる専用台完備のフォトスポットで、セルフ撮影ができ、日付も表示されているので、忘れずに撮影をしておきましょう。
ちゅーりーちゃんはお花の妖精の女の子で、実は4代目のデザイン。以前までは割とふっくらした姿のデザインでしたが、2022年の春、ハウステンボスの30周年記念と共に新しく生まれ変わりました。
このフォトスポット以外にも、パーク内のあちこちでツリーやクリスマスの装飾を見ることができます。こういったスポットに関しては、去年よりもかなりパワーアップしている印象です。
お昼のクリスマスタウンへ
12時を過ぎたら「クリスマスタウン」へ向かいましょう。クリスマスタウンは「アトラクションタウン」の、噴水のあるエリア付近を中心に構成されています。
木製の小さな小屋が立ち並び、ヨーロッパ直輸入のクリスマス雑貨やお菓子、アルコールなどが多数販売されています。
ここに来ると、必ずお気に入りのクリスマスグッズを見つけることができるでしょう。
「ハッピー タイム クリスマス」
クリスマスタウン奥の「ミューズホール」では、「ちゅーりー、ルーク&ルーナ『ハッピー タイム クリスマス』」の上演があります。パークの人気キャラクター「ちゅーりーちゃん」そして昨年から新たに加わったテディベアの「ルーク」と「ルーナ」が登場するクリスマスショー。
ポップや派手目にアレンジされたクリスマスソングをBGMに、楽しい歌やダンスを楽しいことができるショーで、子供はもちろんのこと、大人でも十分に楽しめるショーです。比較的ステージとの距離感が近いので、元気で迫力あるステージが楽しめます。
ショーは基本1日1回限りなので、見逃さないように要注意です。一部、有料観覧席を除き観覧は無料。
サンタグリーティング
日没までの1日数回、クリスマスタウンの噴水前にサンタクロースがやってきます。サンタさんと握手をしたり、横に並んで一緒に写真撮影をすることも可能。基本待ち列は無く、それぞれが譲り合っての撮影となるので、恥ずかしがらずにサンタさんに会いに行ってみましょう。
1日数回、約1時間おきに実施。参加費無料。
ツリーの前でクリスマスショーを堪能
Dreamy Christmas~From team Excite~
15時過ぎからはクリスマスタウンの特設ステージで「チームエキサイト『Dreamy Christmas~From team Excite~』」が上演されます。
先ほどのショーに比べると少し大人向けのクリスマスショー。
途中、子供達も一緒に楽しめるように、誰もが知っているクリスマスソング「赤鼻のトナカイ」をバックに、一緒にダンスを踊るシーンもあります。事前の練習がないので結構難しいですが、楽しく一緒に踊ってみましょう。
衣装チェンジでエネルギッシュなステージを堪能したり、歌とダンスをしっかり堪能しつつ笑顔で楽しめるショーです。
昼・夜、各1回ずつ上演、一部、有料観覧席を除き観覧は無料。
夜の点灯式に向けて散策
ショーが終わると夜の点灯式までは少し時間が空きます。この間にアトラクション体験をしたり、お買い物をしたりしておきましょう。
当然クリスマス限定のグッズも販売されているので、見逃さないように要チェックです。
特に季節ごとに衣替えをするハウステンボス限定デザインの「ミッフィー」のぬいぐるみは見落とし注意。人気商品なので、1人当たりの個数限定で販売されています。
”本物の” ポインセチア・ツリー
少し足を伸ばしてアーケード街の「フラワーパサージュ」に訪れてみましょう。ここは季節ごとに本物の花で作られたフォトスポットが登場するのですが、クリスマスということで、本物のポインセチアで埋め尽くされた深紅のツリーが登場。高い天井に届きそうなぐらい大きなツリーに圧倒されます。
イエスキリストが手を触れたら赤く染まったという伝説を持つポインセチアですが、通常期は緑色の葉っぱで、冬になると赤く色付くのが特徴で、クリスマスが近づく頃には一番見頃の色になります。それぞれ赤色の葉が「血」、緑色の葉が「永遠の生命」、白い樹液が「純潔」を意味するとされていて、クリスマスにとってなくてはならない植物です。
反対側の出入り口には、同じく本物のポインセチアを使ったフォトスペースがあります。
日没後 点灯式へ
陽も落ち始めて少しずつ暗くなると、いよいよクリスマスイベント本番の時間帯です。
クリスマス限定メニュー
点灯式のあとは、立て続けにショーの時間帯がやってきます。その前に少し腹ごしらえをしておきましょう。
おすすめはクリスマスタウンの中にあるフードコーナー。早めにエリア到着して、ライティングセレモニーの席取りをしつつ食事をするのが効率的。
トナカイがたくさんのいちごに隠れた焼きたてワッフルのクレープ。
寒空の下、からだを温めてくれる限定のホットチョコレートもおすすめ。
カーニバルゲーム
大人も子供も楽しめる「射的」と「トス」のゲームコーナーがクリスマスタウン内に登場。結果に応じて様々な商品が獲得できます。未就学児はさらに有利な場所からプレイができる優遇処置もあり、小さな子供から大きな大人まで盛り上がって楽しめるゲームコーナーです。
特にボールを転がして色のついた穴へボールを落とす「トス」はオススメ。
半分運任せでコロコロコロっと転がすだけなので、こういったゲームが苦手なタイプの人でも熱中する面白さです。
チャンスは5球。普通の穴に落ちないようにボールは器用に転がって、思わず声が出てしまいます。それぞれ色ごとに賞が決まり、中央には一つだけ特賞がありますが、なかなかここに入れるのは難しいです。それでも上手に緑色の2等に落下。商品はたくさんある種類の中から好きなものを1つ選ぶことができ、射的、トス共に失敗した場合も参加賞を選ぶことができます。
各ゲーム参加費500円。
クリスマスタウン ライティングセレモニー
18時頃に開催されるのが「クリスマスタウン ライティングセレモニー」。クリスマスタウンの特設ステージに、ちゅーりーちゃんとルーク&ルーナが登場し、ツリーのライトアップを行います。
上演時間は約8分と短めで、冷え込み始める時間帯の中、小さな子供でも長い時間かけずに過ごせるよう配慮されているのが嬉しいですね。
ツリーが灯る頃にはパーク内でもイルミネーションが輝き始めます。
ショーは基本1日1回限り。一部、有料観覧席を除き観覧は無料。
クリスマスのメインショーへ
ツリー点灯式の後アムステルダムシティへ移動し、クリスマスイベントのメインショーが始まります。
メロディー・オブ・クリスマス
すでに日が暮れた18時半頃になるとアムステルダム広場のチャペル前で、プロジェクションマッピングを使った点灯式「メロディー・オブ・クリスマス」が上演されます。
昨年まではボーカル・デュオが登場し、しっとりと歌い上げるというイベントでしたが、今年は一味違います。
司会進行役と共に、エンターテイナーがずらっと並び静かにクリスマスソングを奏でます。
中盤からは場面が一転して、本場ニューヨークからやってきたゴスペル・グループがノリノリでクリスマスソングを歌い上げます。ゴスペルをテーマにしたウーピーゴールドバーグ主演映画「天使にラブソングを」からのナンバーなので、耳なじみのある方も多いはず。
途中、巨大なツリーのマッピングと共に雪が降る演出も。
後半は全員が集まり最高潮のクライマックスへ。
ポップなナンバーにアレンジされたクリスマスの賛美歌の1つであり名曲の「ジョイフルジョイフル」が終わった瞬間、パイロ(演出用花火)と共に一斉にイルミネーションがライトアップ。周りから思わず声が上がります。
ショーの終了後、数分間のみクリスマスカラーでのマッピングが行われます。ショーが終わった後もすぐに場を離れずに写真撮影をお忘れなく。
ショーは1日1回限り、観覧無料。
イルミネーションを堪能
2つの点灯式も見終えたらメインとなるショーはここで一旦終了。ここから先はサブイベントと、イルミネーションを見て回ります。もしお腹が空いていたら途中で夕食をとりながら回るのもおすすめです。
最初にお伝えした通りハウステンボスは日本一大きなテーマパーク。無作為に動き回ってしまうと閉園時間までに見落とす場所が出てきてしまいます。そこでおすすめの回り方をここに記しておきます。
アートガーデン
メロディー・オブ・クリスマスが終了したら、目の前の高い塔「ドムトールン」を目指しましょう。もしお腹が空いていたらここで夕食をとるのもおすすめです。ドムトールンの右側には「アートガーデン」があり、そこでは「光のオーロラガーデン-Christmas Version-」が上演されています。
「光の滝」と名付けられた巨大なLEDスクリーンにクリスマス限定の映像が映し出され、そこから広がるLEDの花畑には映像と連動したイルミネーションが光り輝きます。
日没後15分間隔で上演、観覧無料。
光のファンタジアシティ
再び点灯式が行われた会場の方向へ戻り、そのままそこを横切りまっすぐ進むと「光のファンタジアシティ」です。中央広場にはドームがあり、季節に応じたナイトショー「ファンタジア オブ ライツ」が上演されており、クリスマスの演出に合わせたショーがここで行われています。
いつもは割とノリのいい音楽でド派手な演出なのですが、クリスマスカラーである赤や緑色を取り入れたクリスマス限定バージョンで、いつもとは雰囲気の違うショーを見ることができます。
日没後30分間隔で上演、観覧無料。
アトラクションタウン
光のファンタジアシティを抜け、3階建てメリーゴーラウンドがある方向に橋を渡ると「アトラクションタウン」です。このエリアのほとんどは先ほどからお伝えしている通り「クリスマスタウン」に変化しているのですが、ライトアップされてからはバタバタとショーが続き、イルミネーションをゆっくり見れていない可能性があるので、改めて訪れてみます。
3階建てメリーゴーラウンド向かいの建物と、「ホライズンアドベンチャープラス」のファサード(建物前面)部分に、建物を登ろうとするユニークなサンタクロースや、建物の角をうまく活用したクリスマスツリーを模したイルミネーションを見ることができます。
またここでは「イルミネーションショー『クリスマス ファンタジー』」が上演されています。
日没後20~40分間隔で上演、観覧無料。
クリスマスタウン
アトラクションタウンを中央まで進むと噴水の周りが、期間限定「クリスマスタウン」です。
何度もここに訪れているはずですが、イルミネーションが灯った夜はまた一味違います。点灯式などが一通り終わったこのエリアは比較的空いているので、ゆっくりとこのエリアを散策するのには、とてもおすすめなタイミングになりますし、小腹が空いている時にはここでフードを買うのもいいでしょう。
閉園が近づいてくると混雑も解消し、どの場所から撮影しても絵になるこのエリアは、夜のフォトスポットとしてもおすすめです。
New York Gospel Voices
特設ステージでは、点灯式で美しいハーモニーを届けてくれた「ゴスペルチームによるコンサート『New York Gospel Voices』」が上演されます。
点灯式の時もなかなかにポップなナンバーだったのですが、こちらはどちらかというとファンキーな感じで、むしろこちらの方がメイン・ナンバーという感じ。この時間帯はだいぶ冷え込んでくるのですが、とにかくノリのいい楽曲と、黒人さん特有の歌声、そして完全に一体化したコーラスなど、勝手に体が揺れるほどの楽しいゴスペル・ライブです。
なかなか日本で、こういった本場のゴスペルライブに触れることは数多くないはずで。こうやってクリスマスの時期に体験できることはとても貴重な経験になるでしょう。
ショー終演後にステージ裏で写真撮影をしていたら、これから帰るメンバーの方々が通りかかり、子供達とハグをしてくれたり、記念写真に誘っていただき、とてもラッキーな出来事がありました。この方々からしても、割と目の前に近い座席で、未就学や低学年の子供たちが退屈もせずに聞いているというのは喜んでもらえたのかもしれません。とにかく歌声も心も熱い方々でした。
点灯式後2回上演。一部、有料観覧席を除き、観覧無料。
アンブレラストリート
クリスマスタウン外側、アトラクションタウンのメイン通路に出て「アンブレラストリート」に向かいましょう。
たくさんの傘が吊り下げられ、柄の部分には雫が滴るようなLEDが下げられているこのストリートは、季節によって傘のデザインが変化。クリスマスのこの時期は、緑と赤が交互に下げられたクリスマス・カラーのストリートに変身です。
ここでも音楽と照明を用いたショー「アンブレラストリートミュージックショー-Christmas Edition-」が上演されています。
日没後15~30分間隔で上演、観覧無料。
フラワーロード
アトラクションタウンを出口の方向へ進み、風車が立ち並ぶ運河沿いの小道に入り「フラワーロード」を通って帰りましょう。この辺りになると閉園時間も近づき、足も家路へと向かっているのですが、最後にLEDのお花畑でお見送りをしてくれます。
ここは季節ごとに数万本の花が植え替えられ、ハウステンボスを代表するお花の見所スポットでもあります。このクリスマス時期に見られる花は「パンジー」と「ビオラ」で、いずれもヨーロッパを原産とする園芸植物です。
最後のまとめ
今年はハロウィーンの内容がかなり変わり、今までとは一味違ったハウステンボスの顔を見せてくれました。そのことがあったので、クリスマスイベントも大幅に刷新されるだろうと予測を立てていました。結果それが大当たりで、今までは昨年のイベントを少しアレンジして、同じようなものをやるという感じでしたが、今年は完全新作として作り上げてきた印象を持ちました。
言い方は悪くなりますが、今までのクリスマスイベントは「感動の押し売り」という感じで、クリスマス=感動のショーを見せるという図式に固定されていました。当然クリスマスなので、それなりの体験ができますし、結果満足度は高いまま楽しむことはできましたが、新しい体験ができたかといえばそうではなかったと考えられます。
テーマパークは高額な入場料金だけに、リピーターの確保が難しい施設です。なので「また来たい」「絶対見たいショーがある」と思わせるだけの動機が必要です。クリスマスのイベントはハロウィーン・イベントと並び、十分にそのポテンシャルを発揮できていると感じました。