※この記事にはアフィリエイト広告が含まれます。
この記事のもくじ
車旅行をサポートする便利な定額サービス
高速道路でも定額制プランがあるのをご存知ですか?
一時期コロナ禍において自粛による移動制限があったため、定額プランは全て停止となってしまいましたが、新型コロナウイルスも一時よりは落ち着き5類へと分類されたため、徐々に対応の高速道路も増え、今では日本全国様々な場所で定額プランを利用できるようになっています。
定額プランの利用にはETCカードが必須、事前申し込みも必要
定額プランを利用するための条件は以下の通りです。
- 当日利用する車にETC車載器が搭載されていること。
- ETCカードを所有していること。
- 事前に利用申し込みをしていること。
ETC車載器とETCカードは、ほとんどの方が持っていると思うので、後はインターネットで申し込みするだけという簡単な作業だけで、クレジット決済など前払いで料金を支払う必要などはありません。
NEXCO各社で違う定額プランのサービス名
現在主に高速道路を管理しているのが「NEXCO東日本」「NEXCO中日本」「NEXCO西日本」の3社です。
全国、同じように思える高速道路であってもそれぞれのNEXCOは別会社であり、そのため定額制プランのサービス名も違っており、ウェブサイトにおいてもそれぞれ管轄の地域しか表示されないので注意が必要です。
まずはNEXCO各社の管轄地域と定額プランのサービス名を見ていきましょう。
NEXCO東日本
管轄の主な高速は、
- 道央自動車道
- 道東自動車道
- 札樽自動車道
- 東北自動車道
- 青森自動車道
- 秋田自動車道
- 山形自動車道
- 日本海東北自動車道
- 北関東自動車道
- 圏央道
- 東京外環自動車道
- 東京湾アクアライン
- 関越自動車道
- 中部横断自動車道
- 長野自動車道
など。
定額制プランのサービス名は「ETC周遊割引[ドラ割]」。
NEXCO中日本
管轄の主な高速は、
- 新東名
- 東名道
- 中央道
- 圏央道
- 北陸道
- 東海北陸道
- 富士五湖道路
- 東京外環道
- 中部横断道
- 長野道
など。
定額制プランのサービス名は「速旅ドライブプラン」。
NEXCO西日本
管轄の主な高速は、
- 名神高速
- 新名神高速
- 京滋バイパス
- 近畿自動車道
- 中国自動車道
- 山陽自動車道
- 九州自動車道
- 沖縄自動車道
など。
定額制プランのサービス名は「ドライブパス」。
利用申し込みはネットで簡単
利用申し込みはネットで可能で、ETCカードを用意して各ページの項目を埋めていくだけです。
クレジットカードによる前払い精算などもなく、毎回ETCカードで精算されているのと同じように、利用後日、そのカードに対しての請求が来る仕組みになっているのでとても分かりやすいです。
主な申し込み方法
NEXCOの3社それぞれで若干の違いがある可能性はありますが、主な申し込み方法はこのような感じです。
- 各ウェブページから申し込みプランを確認
- カレンダーから利用開始日を選択
- 車種、ETCカード番号、個人情報を入力
- 利用規約を確認
- 最終確認し登録完了
申し込みはパソコンもしくはスマートフォンからでも可能です。
急な旅行にも対応!当日申し込みもOK
定額制プランの適用開始時間は午前0時、終了は24時となります。
突然の旅行が決定した場合でも定額制プランの申し込みは可能なので、もし数日間の遠距離旅行であればプランを確認する方がお得です。
ただし、当日申し込みの場合もプランはその日の0時からスタートしていることとなっており、夕方の出発などでも24時には1日分を消費したこととなるので注意が必要です。
どんな車でも申し込み可能?
個人旅行に用途を限っているので、車は「普通車」と「軽自動車及び二輪車」に限られ、バスやトラックなどは適用外となります。
実際どんなプランがある?料金や日数は?
では一例として九州のプランを見てみましょう。
九州地方で実施されている定額プランは「ぎゅぎゅっと九州まんきつドライブパス」というプランで、内容は次の通り。
- 北部九州乗り放題プラン
- 西部九州乗り放題プラン
- 南部九州乗り放題プラン
- 九州全域乗り放題プラン
北部九州乗り放題プラン
福岡県・大分県全域を拠点とし、佐賀県、宮崎県、熊本県の一部地域までを適用範囲内としたプラン。
日数は2日間で、普通車5,600円、軽自動車と二輪車4,500円。
西部九州乗り放題プラン
長崎県・佐賀県全域を拠点とし、熊本県全域のIC、福岡県の一部地域までを適用範囲内としたプラン。
日数は2日間で、普通車5,900円、軽自動車と二輪車4,700円。
南部九州乗り放題プラン
鹿児島県・宮崎県全域を拠点とし、熊本県の主要IC、大分県の一部地域までを適用範囲内としたプラン。
日数は2日間で、普通車6,300円、軽自動車と二輪車5,000円。
九州全域乗り放題プラン
期間範囲内で九州全てのICを自由に乗り降りできるお得なプラン。
3日間のプランで、普通車8,400円、軽自動車と二輪車6,700円。
4日間のプランで、普通車10,600円、軽自動車と二輪車8,500円。
このように九州地方だけでも5つのプランが用意されており、拠点とする地域や旅行日数によって柔軟に申し込めるようになっています。
利用期間中に日付が変わってしまったら?
夜遅くまで観光している場合、高速走行中24時を過ぎることは当たり前に起こります。
では定額プラン利用中に、もし24時を過ぎて利用期間外になってしまった場合どうなるのでしょうか?
翌日までは範囲内として利用OK
実はこういった状況が起こる事は十分に考慮されており、
- 期間中に対象エリアから高速に入り、24時以降に対象エリア外で降りる。
- 期間中に対象エリア外から高速に入り、24時以降に対象エリアで降りる。
- 期間中に対象エリアから高速に入り、24時以降に対象エリアで降りる。
つまり、最終日もしくは利用期間翌日のいずれかで対象エリアのICを利用していれば、全て定額制プランの走行として判断されます。
前日からの利用も範囲内として利用OK
同じように、例えば前日の夜に旅行を出発するなどした場合でも、次のような利用方法であれば期間内の走行として判断されます。
- 利用開始前日に対象エリアから高速に入り、翌日に対象エリアで降りる。
- 利用開始前日に対象エリア外から高速に入り、翌日に対象エリアで降りる。
- 利用開始前日に対象エリアから高速に入り、翌日に対象エリア外で降りる。
こういった場合も、利用開始日の前日もしくは利用開始日のいずれかで対象エリアのICを利用していれば、全て定額制プランの走行として判断されます。
こんな利用方法は対象外
定額制プランでも、利用する上でのルールというのはあります。
ルールを守っていなければ利用対象外となってしまい、通常利用として思わぬ高額請求が来るかもしれません。
対象外の利用方法の一例をお伝えします。
通過のみでの利用
遠距離走行する場合に高速料金が安くなるからと言って、通過点としての申し込みをしても無効となります。
【例】
東京から福岡へ行きたいとします。
静岡県から三重県までの定額サービスを事前申し込み。
東京から福岡まで定額サービスエリアを通過して走行。
この例のように、定額サービスエリア内を目的地としない通過のみの申し込みは無効となり、対象の走行とするには、必ず期間内に対象エリアのICを利用することが必須となります。
途中で車を乗り換えた
利用登録は車種の紐付けが行われています。
利用期間中別の車に乗り換えた場合、その走行分が無効と判定されてしまいます。
期間中は1台の車で走行することが大前提となっています。
申込者とETCカードの名義が違う
運転手とETC利用者が異なる場合でも、必ずETCの名義人が申し込みをする必要があります。
そもそもETCは貸し借りをしてはいけないこととなっており、例えばその名義人が同乗して利用することが想定されていたとしても、利用契約で他人がETCカードを使うことは違反となります。
面倒でも必ずETCカード名義人が申し込みをすることが必要です。
利用開始エリアが決められている
利用するプランによっては、「関東エリアからの出発」のように、どのエリアから出発するかということが定められているプランも多く存在しています。
出発エリアが異なっていると、いくら対象エリア内のICを期間内に利用しても適用外となるので、申し込み前にそういった条件がないか注意しましょう。
往復回数が決まっている
スキープランなど、特定のイベントやエリアを目的としたものは1往復分のみ適用となり、乗り降り自由というプランではない場合があります。
またプランによっては乗り降りの回数やその他条件を課している場合もあるので、どういった条件があるかは申し込みの際に必ず確認しましょう。
どんな使い方をしたらお得?
メリットや注意点を紹介してきた定額制プランですが、では実際どのように利用するのが効果的でしょうか?
利用中のメリットと合わせて、ご紹介していきます。
観光地をたくさん巡りたい
聖地巡礼やお城巡り、旅行ガイドブックを中心とした旅行など、たくさんの観光地を巡ることが想定されている場合、通常の旅行であれば交通費を抑えるために一般道を利用しての旅が中心となりますが、定額制プランによって交通費と時間の節約が可能になります。
定額制プランの契約を視野に入れて旅行の計画を立てると、効率よく旅を楽しむことが可能になります。
気まぐれで目的地を決める無計画旅行
旅先で情報収集をしながら目的地を決める無計画旅行であれば、定額制プランのメリットは十分に活用ができます。
特に無計画旅行の場合は時間との戦いとなります。
また進んだり戻ったりということが基本となるので、エリア内であれば乗り降り自由という定額制プランの恩恵を十分に受けることができます。
安いガソリンスタンドを利用
ガソリン価格の高騰はドライバーにとって痛手であり、特に高速道路のガソリンスタンドは一般道よりも高い価格設定で販売が行われています。
ガソリンは地域ごとで価格が異なり、特定の地域においては激安のガソリンスタンドも存在します。
そういった情報を事前に掴んでおけば、目的地へ向かう途中、一般道に降りて安いガソリンスタンドで給油し、再び高速に戻るということが可能になります。
道の駅を利用
ここ最近の道の駅は施設も充実しており、その場所でしか食べられないグルメや、格安の野菜、お土産など、頻繁にテレビで紹介されるなど注目度も高まっています。
高速といえばサービスエリアがありますが、食事の料金も高く無難な食事しか食べられない場合もあります。
少し寄り道して道の駅を利用することで、旅行のさらなる思い出を増やせる可能性があります。
利用方法によっては損な場合も
お得感を中心にお伝えしてきましたが、適正な使い方をしても金額的に損になる場合もあります。
テーマパークに行くなど特定の目的地で長時間滞在するような旅行の場合、定額制プランの料金がETCの通常利用料金を上回ってしまう可能性があります。
特にETCは夜間などの割引制度も充実しており、特定の目的地への往復であればかなりお得になる場合も多いです。
定額制プランは期間中に対象ICを利用した時点で金額が確定し、たとえ通常利用の方が安価だったとしてもプラン料金で請求が上がります。
NEXCO各社が提供している「高速料金ルート検索サイト」などを利用すると、時間と日付でのETC割引が反映された利用料金が表示されるので、まずはこちらで検索をし、どちらがお得か調べてから契約しましょう。
高速料金だけじゃない お得な「特典」も
高速料金が期間中お得になるというだけでもかなりお得なのですが、それ以上のお得な特典がついているプランも多く存在しています。
例えば先ほど紹介した「ぎゅぎゅっと九州満喫ドライブパス」だと、観光施設などで受けられるお得な特典として割引やサービスの特典が用意されていたり、サービスエリアやパーキングエリアで税込1,000円以上の買い物で利用できる1,000円割引クーポンが進呈されます。
その他にも、レンタカーやレストラン、温泉施設、ホテル、フェリー、レジャー施設などで特典が受けられるプランも用意されており、効率的に利用することで、より旅行の楽しみを増やしていくことができますね。
最後のまとめ
高速道路といえば、利用料金を支払い信号のない道路を目的地に向けて進んでいく道路という捉え方をしている方は非常に多いと思います。
2009年3月に政府の政策により、高速道路が休日1,000円で乗り放題という時期がありました。
高速料金が1回1,000円以上になってもそこで打ち止めでどこまででも行けてしまい、往復2,000円で長距離ドライブが楽しめるというお得なプランでした。
この影響で各観光地に客足が増え、同時にETC車載器の普及にも繋がりました。
それと同時に脚光を浴びたのが、高速の施設であるサービスエリアで、テレビ局はこぞってサービスエリアの特集を組み、サービスエリアが観光地と化す場所も存在しました。
この頃の影響もあってか、サービスエリアの質が高まり、かつては無難に食事をし無難に過ごす場所であったのが、高速道路利用におけるお楽しみスポットに変化したのは大きなメリットでした。
自家用車で定額サービスを利用し、サービスエリアでゆっくりとショッピングや食事をしながら、気ままに観光地を楽しみながら旅をしてみるのはいかがでしょうか。
自家用車での旅は、長距離運転を苦手とする人も多いですが、車で移動する気楽さ、たくさんの荷物を載せて移動できるメリットなどと共に、車から見える景色というのは新幹線などとはまた一味違います。
是非一度定額プランを覗いてみて、無理なく旅ができそうな場所を探してみるのはいかがでしょうか。