JUGEMテーマ:TM NETWORK
TM NETWORKのGet Wildがリリースされたのが1987年4月8日、
今回リリースから30周年経過した記念にCD4枚組全36曲入りの
「Get Wild Song Mafia」が本日発売されました!
今回収録されているのはGet Wildの様々なバージョン、
ガッツリ分けてみるとこんな感じ、
・TM NETWORK名義としてレコーディングされた、
アルバムやシングルとして発売されたもの。
・TM NETWORKがライブで演奏したライブバージョン。
・メンバーや他のアーティストがカバーしたカバーバージョン。
・今回のアルバムのためにリミックスされたもの。
いずれにせよどれもGet Wildなわけで、
今さら寝言でも歌えるくらい覚えていると思いますが、
歌詞も1つだけで後はインタビューなどが結構なボリュームで掲載されています。
1987年の初代Get Wild~
2003年のLIVE EPIC25までの10曲を収録で、
レコーディングバージョンが4曲、
ライブバージョンが6曲の構成。
1曲目の初代バージョンはやっぱりいいですね。
Get Wildといえばあのイントロ。
ご存じの通りアニメ シティハンターのEDテーマ曲ですが、
アニメの最後にうまくかぶるようにリクエストが来て、
当初想定外だったイントロを作って付け足したのが始まり。
曲の最初のコーンというSEもそう、
リクエストがあって入れたそうですが、
この2つの要素はGet Wildには無くてはならない部分なので、
みんなの熱い思いが詰まってできあがった1曲なのです。
2曲目はシングル発売2ヵ月後に行われた、
TM NETWORK初の武道館のライブ録音。
DVD「FANKS the LIVE 1 FANKS CRY-MAX」でも見ることができるので、
できたら映像で見ることをオススメするのですが、
シンセのイントロのあとにリズムが入り出すと、
レーザーがビュンビュン飛んで、
サンプリングされたボーカルやフレーズが連打されます。
1987年にこんな過激なオープニング、
しかも初のベストテン入りした曲を
惜しげも無く1曲目にもってくるという発想力、
これだからFANKSをやめられないんですよね~。
3曲目はこちらも好きな人が多い「GET WILD’89」。
TM NETWORKがCAROLツアーで全国を回っている間、
ボーカルのウツこと宇都宮 隆がじん帯を損傷したこともあって
予想以上の長期ツアーになり、
小室哲哉が考案した方法が「リプロダクション」。
リプロダクションとは、
別の音楽プロデューサーに委託し楽曲をアレンジしてもらう手法で、
現在では日本でも一般的に行われている手法のひとつ。
1989年当時に海外では行われていたようですが、
日本では一般的ではなかった時代です。
海外の新作ばかりをとにかく聞いていた小室さん、
リプロダクションの手法で「DRESS」というアルバムを作りあげます。
その時にピートハモンドによってユーロビートにリミックスされたのがGet Wild’89。
1分33秒という長いイントロ、
GeGeGeのサンプリング、
ダンサブルに変化した曲調など、
以降のGet Wild作品やライブバージョンに多大な影響を与えたと思われる作品。
小室さんも本来目指していたものになったと言われていました。
ただしこのバージョンはイントロの長さのせいか、
あまりライブで演奏されることが無かったのが残念です。
5曲目のRHYTHM REDのライブバージョンは
DISC1の中でも一番異彩を放っているんじゃないでしょうか?
このバージョンは鳴っている音全て手弾きで、
シンセベースも浅倉大介による手弾きです。
イントロのギターに、
よりWILDな歌い方のウツ、
力強いドラム、
それでいて無理なくアレンジされているのがいいですね。
しかも2番サビ終わりのブレイクのシンセソロとか、
ちゃんと美味しい所は残してあります。
以降は再びダンサブルなGet Wildへと戻っていきます。
8曲目は1994年、
TMN終了の際の東京ドーム「LAST GROOVE」のライブ録音。
FANKSとしては一区切りに当たるバージョンで、
’89としてライブバージョンが聞けるのはこれが最後になります。
デビュー20周年の2004年~
30周年記念ツアーQUIT30までの~2015年の全8曲。
レコーディングバージョンは1曲のみで、
後の7曲はライブバージョン。
4曲目の「Incubation Priod」のバージョンはリズムが入ってからの収録ですが、
これはぜひDVDで見て欲しいバージョン。
2012年に武道館で行われたライブで、
それまで一旦潜伏していたFANKSが再び活動再開するキッカケになったライブです。
演奏前に小室さんのサンプリングによる連打と特効の爆破が連発するのですが、
このライブで小室哲哉が戻ってきたと高く評価されたシーンです。
とにかく圧倒されるのでぜひ見てみてください。
30周年に向けて再始動したTM NETWORKですが、
これ以降からGet Wildもかつて無く変化をすることになります。
5曲目はさいたまスーパーアリーナで行われたライブバージョンで、
中盤のEDMアレンジコーナーで披露されました。
これまでの曲構成が、
サンプリング連打のソロ→本編だったのに対して、
本編の中にサンプリングフレーズを入れ込んだのがこのバージョンで、
今までとは違う流れのカッコ良いアレンジになっています。
イントロは時代を反映したダブステップになっていて、
小室さんのアレンジセンスに関心させられるばかりです。
この時からパソコンでシンセの音を作り出すソフトシンセが導入され、
良い意味で新しいおもちゃを与えられたかのように音を操る様も見てとれます。
6曲目はレコーディングバージョンとして修正されたGet Wild 2014で、
ここから’89以来のGet Wild+年号が復活します。
曲構成はライブバージョンと同じですが、
一部音が追加されたり、
フレーズサンプリングの弾き方が変更されているなどがあります。
8曲目はデビュー30周年に向けたライブQUIT30のバージョン、
タイトルはGet Wild 2014となっていますが、
実際はGet Wild 2015。
まだ2015年バージョンが発売前で、
演奏も2014年だったのでこのタイトルになったのでしょう。
こちらも6曲目と同じくソフトシンセを多用したバージョンで、
ソフト音源NEXUS2の音が盛りだくさんというか、
よくこんなにうまく使って作れたなと関心せざるをえないバージョンです。
色んな番組で暴露した木根さんもイントロでギターのカッティングを披露しています。
そのあとに出てくるNEXUS2のシンセフレーズの使い方も見事です。
この時からライブにおけるGet WildがClubコーナーに化します。
2015年のみを収録。
収録曲は3曲だけ!
レコーディングバージョン1曲、
ライブバージョン2曲です。
2014の表記がありますが実際には全てGet Wild 2015です。
実は発売日のCDに収録ミスがあって、
2曲目の「Get Wild 2015」がDISC2の8曲目になっています。
現在公式サイトで交換対応を実施されていますので、
間違った収録バージョンをお持ちの方は交換されると良いと思います。
1曲目と3曲目は歌の前の小室さんのソロコーナーが収録されています。
2014年のライブ以降おなじみになったClubコーナーです。
3曲目にいたっては曲が始まるまで14分間も続きます!
小室さんのシンセソロって昔と違って変わってしまったのですが、
EDMのフェスなどもこういう流れなので時代に合わしている感じですね。
2曲目に本来収録されているのは横浜アリーナで限定発売されたCDの音源で、
Get Wildレコーディング作品史上最も長い11分13秒!
イントロだけで4分37秒という、
初代Get Wildがすっぽり入っても30秒足りないという長さです。
イントロ部分は完全にEDMという感じですが、
歌が入るとベースの弾き方がオリジナルと一緒だったりして、
良いところは残して古い部分は新しい音に差し替えるようなアレンジです。
実はベースが同じというのはGet Wild 2014もそうで、
音色こそは現代風に差し替わっているものの、
Get Wildを支えるベーシックな部分を壊さない小室さんのこだわりだと思っています。
4枚目はカバーとリミックスを収録。
全15曲で、
11曲がカバー曲、
4曲がリミックス曲になります。
この中の収録曲で一番驚いたのが、
1曲目のビクターファンタスティックオーケストラのカバー。
これカバーというよりカラオケというか、
スーパーで流れてるBGMのやつです。
かつてジャスコやダイエーでかかっているのを聞いたことがあります。
DISC 3まで聞いてきた人が立て続けに聞くと腰抜かすかもしれません。
ただけっこう有名なシリーズで、
TM NETWORKに関してはCDが2枚出ているので、
それで収録を決めたのかもしれません。
2曲目のDave Rodgersのは一番知られているバージョンではないでしょうか?
小室さんがTRFなどのプロデュース業をはじめて、
ダンスブームも日本に来だした頃の作品。
TMN DISCO STYLEというタイトルがSONYの契約との関係で付けられず、
「TMN SONG MEETS DISCO STYLE」という
タイトルにせざるを無かったアルバムからの収録です。
今では廃盤のようで入手も高価になっていますが、
他の曲もけっこういいアレンジになっていて、
個人的には歌声も他のアーティストのカバーよりも好きなので、
機会があったら聞いてみられたらと思います。
12曲目にはセルフカバーという感じですが、
先日配信された小室さんのリミックスも収録されています。
先に発売された2014・2015年バージョンと比べるとまた違った感じです。
先の2バージョンがオリジナルをベースにした感じで、
2017は素材を活用して新しい音を作っているように思えました。
海外に行く前に突然の思いつきで作りあげたそうですが、
これだけアレンジしているとフレーズも枯渇してきそうなんですが、
よくこういうアレンジが出てきますね~。
見事30周年を迎えたGet Wildですが、
今後はどうでしょうか?
今までのGet Wildは時代の音楽ジャンルが流行るたびに
新しいバージョンが生まれてきました。
発売された当時の売り上げ枚数は23万枚らしく、
決して多い枚数ではないですが、
流行った音楽がしばらくして忘れられることも多い中、
色あせずに30年も長く愛されるのはFanksとしても嬉しい限りです。
今後は毎年ペースというわけにはいかないと思いますが、
オリンピックイヤーの2020年などは出てくるのではないでしょうか?
いずれにせよ小室さんしだいですね。
今までのGet Wildを楽しみつつ、
新しいサウンドも楽しみにFanksを続けていこうと思います。