【検証】「Get Wild SongMafia」の重複曲は本当に同じ音源なのか?

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別の意味で話題に

 

4月5日にTM NETWORKの名曲「Get Wild」の30周年を記念したアルバム、

「Get Wild SongMafia」が発売され、

4枚組36曲全てGet Wildということで話題になっています。

 

 

しかしそれ以上に話題になったのが収録ミスの問題。

 

DISC3の2曲目に本来収録される「Get Wild 2015 -HUGE DATA-」

DISC2・8曲目のQUIT30のライブバージョンを誤って収録。

 

現在は交換対応ということになっています。

 

 

もしかしたら別テイクのものかも?

 

そんな誤収録ですが、

Twitterなどでは聞き比べると実は別バージョンなどでは?

という意見も上がっており、

エラーディスクながら現在プレミア版として定価以上で取引されているようです。

 

これ実際別テイクのライブバージョンならば、

DVDやBDにも収録されていないものとなりとんでもないお宝、

まさにエラーディスクがプレミア物のお宝となります。

 

ということで、

実際にはどうなのかを検証してみました。

 

 

2つの曲を比較する

 

まず一つ目に検証するのが同じタイミングで2曲を同時再生、

聞き比べる検証です。

 

検証のには音楽ソフト「Acid」を利用しました。

 

まず2つの曲をCDから波形で読みます。

 

 

同じ曲と言われているものの、

曲のサイズはDISC2が11分6秒、

DISC3の誤収録が11分53秒と収録時間が違っています。

 

DISC3はイントロまで40秒ちょっと長く編集されているので、

まずはリズムが入るタイミングで2曲のスタートを揃えます。

 

 

もうこの時点で波形が似ているので結果が見えてきた気がしますが、

確証がないと結果は導き出せません。

 

 

2曲を同時再生

 

タイミングが揃ったので2曲を同時再生してみます。

 

音圧が下がって迫力にかける再生になりました。

ウツのボーカルも違和感無しです。

 

今度は1曲ずつ左と右にパンを振って再生してみます。

全くズレは感じられません。

 

特にウツがサビの時にCome on!と客席に煽りを入れるところを注目して聞いたのですが、

2曲とも全く同じタイミングで言っています。

 

もう一つの検証箇所は小室さんの手弾きシンセ、

曲のエンディングでシンセのLFOをいじってリード音をサイレンのように鳴らしています。

 

この演奏は別日にもやっていたとしても、

同じタイミングで全く同じ鳴らし方をするのは人間には不可能です。

 

こちらを聞き比べてみてもタイミングはバッチリでした。

 

 

波形で比較してみる

 

もう結果は出ている感じですが、

念のため音のデジタル波形でも比較してみます。

 

読み込んだ波形を「Photoshop」で重ねてみる検証です。

 

 

もし別日の収録だったとしたら会場の様々な要因、

例えばファンの歓声やドラムの打ち方、

ウツのボーカルの発声、

当日のお客さんの数による残響の変化などで波形は違った波になります。

 

今回は一番変化が多いであろうウツのボーカル部分で検証です。

 

2つの波形を重ねてみます。

 

 

ほぼバッチリです。

 

デジタルの読み取りエラーや、

マスタリングの際の小さな変化で多少は違いが出る可能性があり

大きく拡大してみると少しのズレがみれる部分はありますが、

別日の収録でここまで一緒の波形が出せたら奇跡としか言いようがありません。

 

ということで波形の比較でも同じテイクの可能性ありということになりました。

 

 

検証結果

 

今回の検証では一番わかりやすくできることで検証しました。

 

そこで導き出せたのが、

「同じライブ音源を誤収録していると言ってもほぼ間違い無い」

という結果です。

 

ということで現在高値で取引もあるようですが、

あくまで同じ2曲が入っているエラーディスクという価値だけです。

 

なので何千円も上乗せして買う価値があるかと言えば疑問。

 

しかも本来あるべきはずの「Get Wild 2015 -HUGE DATA-」が入っていなくて、

どちらかと言えば金額的に損している状態なので。

 

このあたりはそれぞれの判断でよいかと思いますが。

 

ということで「Get Wild SongMafia」の誤収録検証でした。