【Googleフォト】他社に移行せずむしろ使い続けるべき理由

Googleフォトが終了宣言

日本時間2020年11月2日にGoogleからメール送信され、同年6月1日以降はGoogleフォトへの写真保存が高画質オプションであっても容量カウントされることが通知されました。

無料で15GBが割り当てられていた

そもそもGoogleのアカウントを作成すると無料サービスとして15GBのクラウド保存領域が使用可能になります。

その容量に対してGmailやクラウドへのファイル保存などが自由に行なえていました。

高画質であれば写真や動画は無制限で保存可能

写真や動画をバックアップすることができるGoogleフォトも15GBの容量を消費することで活用可能なのですが、オプション設定により高画質保存モードを設定すれば容量がカウントされず無制限で保存が可能なため多くのユーザーがフォトストレージとして利用してきました。

ここでいう高画質モードとは元々の画像そのままでは無いけれど、個人ユースで利用するには支障のないレベルで画素数を落としたり圧縮する保存オプションで、画質も素人目には劣化している感じはないのでほとんどの人が支障なく活用してきたかと思われます。

ネット界隈がざわつく

この無制限保存の終了宣言は一気に拡散されネット界隈がざわつき、現在多くの代替えサイトのおすすめ記事が書かれています。

その中でも最も多いサイトがAmazonフォト(Amazon Photos)。

私もGoogleフォトと並行して利用しているフォトストレージサービスで、Amazonプライムの特典でもあるため便利かつ金額的にもお得に活用しています。

Amazonフォトとは?

ネット通販サイトAmazonが提供するフォトストレージサービスで、Googleフォトと違い写真の画質はそのままで無制限に保存可能なサービス。

ただし動画に関しては対象外で、初期に与えられた5GBまで保存が可能。

以降は有料で保存領域を増やす必要がある。

GoogleとAmazonを使い分け

私の場合はオリジナルより圧縮された写真と動画をGoogleフォト、そのままの画質の写真はAmazonフォト、そのままの画質の動画は自宅設置でRAIDを組んだNASに保存という形でできるだけ安全に保管し、例えば友達に見せたい過去の写真や動画は容量の軽いGoogleから、クリエイティブな作業に活用するためのデータはAmazonやNASから取り出しという方法で活用してきました。

Amazonフォトを使うべきか?

さてここからが本題で、多くのサイトでもおすすめされ、Twitterなどでも多くの支持を集めているAmzonフォトですが、こちらに移行するのが得策かどうかです。

ちなみに私の考えでは完全以降してしまうのはNOです。

理由はいくつかあります。

Amazonがこのまま無制限で続けるとは思えない

最大の理由がコレで、Amazonがこのまま無制限に写真の保存サービスを行い続けると思えないからです。

Amazon無制限撤退の歴史あり

2015年にAmazonは容量無制限でファイル保存が可能なクラウドストレージを海外でスタート、翌年の11月日本でも同様のサービスが年額13800円でスタートしました。

しかし2017年にアメリカで無制限のサービスが停止、同年11月に日本でもサービスが停止し、わずか2年、日本においては1年でサービスが完全終了しました。

このサービス終了をもって、かつて参入しては撤退していった一般向け容量無制限の定額制クラウドサービスはネット上から消滅しました。

ちなみにこの時にスタートしたのがAmazonフォトの無制限保存サービスで、こちらは終了せずに継続してきました。

無制限提供の難しさ

かつて私は無制限のクラウドストレージを幾つか利用してきました。

海外資本のBitcasa、ウィルスバスターのSafeSync、そしてAmazon Drive Unlimitedプラン。

いずれも自動的に終了させられるまで使い続けてきた無制限のクラウドストレージですが、どの提供会社も終了理由として想定外の利用頻度やファイル容量などが想定を上回ったためとしており、みんなが無茶に使うから年間の利用料金の割に設備投資が上回って収益性が保てなくなったというのが原因です。

ウィルスバスターのSafeSyncで10年前、Bitcasaで4年前の出来事で、10年前でさえサービスが継続できていなかったものが、動画も8Kになり写真も高画質化、Blu-rayも当たり前、個人の趣味でも数十GBの容量を扱うようになった時代に1万円程度の年間利用額で安定して運営していくというのは不可能に近いはずです。

ちょうど今年はPocket Wi-Fiの使い放題も崩壊しましたが、何にしても無制限というのは今後無くなっていく運命にあるのかもしれません。

Amazonは無制限を続けるか?

ここで問題になるのがAmazonがこのまま無制限を続けていくかというところですが、私の予想では無制限は終了すると考えています。

理由としてはGoogleが無制限を撤退することによるユーザーの流入です。

世界中で相当数のユーザーが流れ込んでくるはずで、その分Amazonプライムの会員数というのは増加し収益も増加する一方、設備投資も発生してきます。

利用ユーザー数が増加した分保存領域を増やせば良いと言うわけではなく、当然トラフィックの低下も招くでしょうし、電力だって多くなります。

安定したサービスを維持させるために今まで以上の設備や保守管理に対する投資額は6月以降膨らんでいくと予想されるので、もうすでにAmazon社内では何かしら会議が行われていてもおかしくない状況かと思われます。

GoogleがやめたからAmazonもやめる

Amazonが今まで無制限を続けてきたのはGoogleが無制限サービスを続けてきたというのは理由の一つになるはずです。

ここに来てGoogleの終了宣言はAmazonにとってもやめどきになるはずで、同じように終了してしまったり、容量の上限が設定されたり、現在の上位バージョンとして月額料金になるなどの変更があるのではと考えています。

終了したときの苦労

いままで幾つか無制限サービスの終了を経験してきましたが、終了したときの対応が大変でした。

今まで預けたファイルを決まった期日までにダウンロードる必要があったからです。

データの保存は毎回数MBや数GBだったとしても、一気にダウンロードするとなると1年以上のデータだと数十TBにもなったりします。

これをネットでダウンロードするわけですから連日PCをダウンロード状態でやっと下ろすという感じでした。

当然ダウンロードしたファイルを保存するためのドライブも手元に必要なので、ハードディスクを別途購入したり大変な経験をしたことがあります。

固定回線がない人は要注意

今の時代は自宅に固定回線やPCさえもない人が多くいると聞きます。

もし固定回線がなければサービス終了後の写真や動画のダウンロードだけでパケットを1ヶ月分消費というよりもむしろ足りなくなる可能性も高く、PCが無ければそもそもスマホでダウンロードというのも現実的ではなく、泣く泣く今までの写真を捨てるハメになるかもしれません。

いったんはGoogleの継続をおすすめ

以上は私の単なる予測で、現実はまた違った事になるかもしれませんが、総合的に考えるとGoogleフォトをこのまま使い続ける事はおすすです。

無料でも容量は15GBあるので、決して大容量ではないものの普通の人なら高画質モードならば年単位で使い続けられるほどの容量のはずです。

容量の限界が来たらどうする?

容量の限界が来たらその時の状況を考えて対応するのが理想的。

例えば1年後には魅力的なフォトストレージができているかもしれませんし、Amazonも変わらず無制限を続けているかもしれません。

なのですぐにと焦らずこのまま使っていくのが一番理想的な方法になります。

Google Oneという選択

私はGoogle Oneという年間13000円で2TBまでファイルをクラウド保存できるサービスを利用しています。

現在は半分の1TBを消費していますが、このまま写真や動画で容量を使われてもある程度は大丈夫そうなので、このまま気にせず使っていきます。

Google Oneは100GBで年間2500円、200GBで3800円、2TBで13000円と個人でも払える金額で、特に100GBであれば月250円という支払いプランもあり、100GBと言えば初期15GBの6.6倍。

もし15GBの消費まで今後2年だったとしても、100GBを契約すれば毎月250円もしくは年間2500円で13年分の保存ができるわけなので、こういった有料プランを使うことは安心と便利を購入する上で賢い選択になります。

サービス終了まであと半年の時間があるので、しっかりと先のこと、そして自分のIT環境を見据えて大切な写真が無駄にならないようにしていく必要があります。