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この記事のもくじ
ETC利用中 予定のICを通過
先日、高速道路の運転中ナビの不調があり、本来降りるべき出口(IC:インターチェンジ)を思わず通過してしまうという経験をしました。
長年運転をされている方で私と同じような経験をされた方もいらっしゃると思います。
もし皆さんも同じような経験をされた時、どんな手段を取りますか?
ほとんどの方が、通り過ぎた先の出口で一度降り、再び高速の入口に戻り目的の出口へ向かう、もしくは、そのまま下道を走り目的地へ向かう。
このような手段を取られる方がほとんどではないでしょうか。
公式に引き返せる方法が存在
間違った際の逆走防止や、パニックになって運転に支障をきたすなど起こってしまうと大変なので、実は公式に引き返せる方法が存在しています。
なお今回の記事は、先に書いた通り公式に発表されている方法となります。
また、ETC利用時の記事として紹介していますが、当然、現金利用の通行券でも同様に可能なので、ETCを通行券に置き換えて対応を行ってください。
いわゆる裏技や、本来支払うべき料金をごまかして行う方法などではないので安心してください。
出口を通過して「逆走」って本当に起こっている?
高速出口を通過してしまったことによる逆走。
普通に安全運転を心がけていらっしゃる方であれば、出口を間違えて通過してしまっても、そのまま受け入れて次の出口に向かうのが当然の行動です。
ですが、世の中にはそういった安全意識が欠けているドライバーもまだまだ数多く、実際、出口通過による逆走というのは起こっています。
2018年という少し前のデータですが、NEXCO東日本がWeb上で公開している「2018年の動機別の逆走発生状況」からのデータで、逆走発生200件のうち25%の割合となる50件が故意(違反と知りながら行った行為)による逆走で、その中の10件が出口を通過したことによる逆走というデータが発表されています。
逆走すると どんな違反になる?
逆走も立派な交通違反で「道路交通法第17条通行区分違反」となり、普通車の場合で違反点数として2点、反則金9,000円が課せられます。
ただしこの違反は、事故を起こしていない状態であり、特に故意に高速道路を逆走しての事故は「危険運転致死傷罪」となり懲役刑となります。
絶対に逆走というのはしてはならないと肝に銘じておくことが大切です。
なお、同じく2018年のデータによると、逆走事故運転者の年齢に関しては「高齢者だから」などということは全く関係なく、30歳未満のドライバーで25%、~65歳未満で25%、~75歳未満で28%、75歳以上で22%と平均的に違反がある状況です。
また、事故全体の割合から見ても、高速道路逆走による死亡事故発生率は、その他の死亡事故に比べ約15倍という高い割合を示しています。
出口を間違ったら どんな方法を行えば良い?
先にお伝えした通り、高速出口を間違って通り過ぎた場合「特別転回」という方法で対応をしてもらうことが可能です。
具体的に、今回私が行った方法を一例としてご案内しますね。
①通過した先の高速出口に向かう
目的の高速出口を思いがけず通過してしまった場合、まずは焦らずに次の高速出口に向かいましょう。
②ETCカードを抜き取り「一般」のレーンへ
ETCカードで高速道路に入ったかと思いますが、ETCカードを抜き取り高速出口の「一般」と書かれた料金所へ進みます。
ETCカード挿入したままETCのレーンに入ってしまうと、その時点で精算がされてしまうので注意が必要です。
また、ETCカードを挿入せずにETCのレーンに入ってしまうと、レーンをある程度の時間、塞いでしまうこととなり、渋滞が発生し迷惑がかかるのでこちらも注意をしましょう。
③係員に事情を伝える
まずは車のハザードを点滅させ、後から来る車に一時停止、係員対応をしていることを伝えましょう。
一般レーンの自動精算機には「呼び出し」などと書かれたボタンがあるので、そちらを押して係員との対応を待ちます。
通話が始まったら、高速出口を間違ったこと、どの入口から高速に入り、どの出口を利用する予定だったかを伝えましょう。
④一度高速を出る
必要事項を係の方にお伝えすると、その後の対応の説明がありゲートを開けてくれるので、一度高速から出ましょう。
なお、まだETCカードは抜いたままとなります。
⑤再び入口へ
安全な場所へUターンして、再び同じインター入口の「一般レーン」へと入ります。
ここで注意すべきなのは「ETC専用レーン」ではないことです。
ETCのレーンに入ってしまうと、ETCカードが挿入されていないがためエラーとなってしまいます。
そのまま待っていると、係の方が車をチェックしゲートを開いてくれるので、そのまま通過し高速道路へと戻りましょう。
逆方面へ行かないように注意
高速入口を入った後、「東京方面」「大阪方面」などと、どの地域の方向へ進んでいきたいかの分岐があります。
例えば神奈川県から大阪方向の愛知県へ進みたい場合、「東京方面」ではなくて「大阪方面」と書かれた分岐の道路へと進みますよね。
特別転回の対応をしてもらった場合も、当然、分岐点があるわけですが、思わず一番最初に自分が入った分岐「大阪方面」の道路に入りそうになりますが、この例からすると「東京方面」という逆方向を目指さないといけなくなるので、焦りと緊張感で思考も鈍っている状況なので、特別転回後に進むべき方向を間違えないよう十分に注意しましょう。
⑥ETCカードを挿入
高速に戻ったら抜いていたETCカードを挿入しましょう。
通常ETCカードの装置は、防犯のため見えにくい場所に設置されていることがほとんどです。
高速運転中にETCカードを挿入することは危険を伴うので、安全な場所に停止させてから挿入するか、SAやPAで挿入しましょう。
⑦そのままETCレーンを通過
本来降りるはずだった出口へ到着したら、そのままETCのレーンを通過しましょう。
なお指示によっては、ETCのレーンではなく「一般」のレーンを利用するよう指示が行われる場合もあるようです。
一般レーンにもETのカード挿入口があるので、そちらにETCカードを挿入すれば大丈夫です。
なお、お伝えした方法は、ほとんどにおいて共通かと思われますが、その高速道路の状況や仕組みによっては別の対応となる可能性もあります。
実際にはしっかりと係の方の指示に従い、間違わずに対応をよろしくお願いします。
不正通行にならないよう注意
「特別転回」は、ETCの精算を行わず再び高速の入口から入り直し、目的の出口で精算を行い、本来の料金のまま目的地を目指せるという特別な対応です。
なので、例えば間違った先の出口でゲートを開いてもらい高速を出た後、気が変わりそのまま下道を使って移動するなどを行うと、高速道路を正しく出ていないという情報が記録されたままとなります。
そうなると、次回高速道路を利用する際、ゲートが開かないばかりか、前回どのような事情があったかなどを詳しく聴取されるかと思われますのでご注意を。
不正通行は刑罰の対象
また、この方法を用いて料金未払いの不正通行を行った場合、「道路整備特別措置法違反」により本来の通行料金に上乗せして2倍の通行料金を支払うことが義務となります。
そればかりか詐欺罪などで逮捕されるという事例もありますので、不正通行は絶対に行ってはなりません。
「特別転回」ができない出口もあるので要注意
お伝えしてきた「特別転回」ですが、高速出口によっては対応できない場所もあるので知っておきましょう。
スマートインターチェンジは対象外
サービスエリアやパーキングエリアなど、高速道路の施設から一般道に出入りできるように設置された簡易型のインターチェンジで、ETC専用の出入り口です。
スマートインターチェンジは簡易型のためか、全施設において対象外となっています。
構造上難しい場所はできない
例えばUターンしてくる場所が無いなどや、その他の理由で特別転回ができないインターチェンジもあります。
その場合は、そこまでの正規料金を支払い、あとは個人の判断で対応することとなります。
絶対にどの出口でも特別転回ができるわけではないことは心得ておいてください。
増えている「特別転回」
今回ご紹介した「特別転回」ですが、積極的な案内看板などにより浸透してきているようです。
高速によく乗られる方であれば「逆走禁止、降りるICを間違えた方「一般」レーンで係員へお申し出を」と書かれた黄色い看板を見たことがあるかもしれません。
このように高速道路を管理しているNEXCOも積極的な周知を行っており、今ではなんと月間3万件以上もの特別転回の対応を行っているそうです。
逆走を防止
特別転回の対応が増えた背景には、NEXCOが逆走による事故防止に積極的に取り組んでいることがあります。
特別転回の申し出が増えたことは、逆走事故を防ぐ取り組みの成果とも言えます。
最後のまとめ
車、特に高速走行する高速道路においては、ちょっとした判断のミスが大惨事を招く結果となります。
高速出口を間違えた時、まずは焦らずに一度サービスエリアなどで休憩し、ネットで特別転回の方法を確認、可能であれば次の出口が特別転回非不可でないかも確認し、落ち着いて対応していきましょう。
高速道路が苦手な方も、この対応を知っているだけでも、より安心して走行することができますね。