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この記事のもくじ
”泊まるだけじゃない”新しいホテルの利用法
皆さんに「ホテルに泊まったことありますか？」と質問すると、ほとんどの方が少なくとも1回以上利用したことあると答えられるはずです。では質問を変えて「休憩するために利用したことがありますか？」と聞いてみるとどうでしょうか。もちろんこの”ホテル”というのは、いわゆる大人のホテルという意味ではなく、一般的に旅行で利用するようなホテルです。もしかすると「休憩する」「しない」に関わらず、「休憩ってできるの？」と思われた方も多いのでは？
デイユースって何？
「デイユース」は、ホテルが提供するサービスの一種で、宿泊ではなく日帰りでホテルの部屋を利用することを指します。通常、数時間から一日の間、部屋を利用することができ、休憩や仕事、リモートワーク、リフレッシュなど様々な目的で使われます。
夜間に宿泊することなく、限られた時間帯で部屋を使えるため、料金も宿泊よりも安価に設定されていることがほとんどで、短時間から長時間まで複数のプランが用意されていることもあります。
コロナで増加したデイユース・プラン
数年前に大流行した新型コロナウイルスでは、様々な業界が大打撃を受けました。その中でも旅行産業は特に厳しい数年間を送ることとなり、その中心的存在であるホテル業界が大きなダメージを受けたことは容易に想像ができます。
移動制限が政府により発令され、人との接触も極力避けることを推奨され、新しい働き方として”リモートワーク”が用いられることとなりました。
ホテルをプライベートなリモートワーク空間に
リモートワークの普及は多くの職場で受け入れられたものの、家で仕事をするということに不慣れな人も多く、プライベート空間を見られるというストレスなどもあり、そもそも旅行宿泊客を見込めないホテルは積極的にデイユースプランを「リモートワークプラン」という名前で売り出し、比較的安価にホテルという個室で仕事をするというスタイルも確立されました。
”リモートワークプラン”誰でも使えます！
リモートワーク・プランは一定の需要があったのでしょう。コロナが落ち着いた現在でも、多くのホテルでいまだに提供されており、むしろ、宿泊、デイユースに続く新たなホテルのサービスプランとして確立たのではないでしょうか。
では、リモートワークプランは、ビジネス用途以外にも使えるのでしょうか？
大丈夫、ビジネスマンでない主婦の方が利用しても、お年寄りが休憩に利用しても全く問題ありません。そもそもホテル側は利用者がどんな使い方をするのかなんて見た目で想定することはできませんし、プランを目的ごとに限定販売してしまうと、ホテルの売り上げ減少にも繋がってしまいます。
このプランは、一人だけしか入れないシングルルームや、インターネット環境がきちんと整っている部屋である事を理由に販売されており、「デイユース」というホテル業界にそもそも存在していたサービスをビジネスマン向けにアレンジした商品です。ですので誰でも気兼ねなく利用することが可能です。
宿泊と同じように利用できるの？
デイユースを知らなかった方にも、このサービスがどんなものかというのをご理解いただけたかと思いますが、実際に利用したことがない方は、不安や疑問があるかと思います。初めての利用者が疑問に思いそうなことを解消していきましょう。
ホテルのサービスは全部使える？
プラン予約の際、特に注意書きがなければ、ホテルのサービスは宿泊の時と変わらず使うことができます。
アメニティも宿泊と同じものが揃っており、大浴場や温泉のあるホテルであれば利用できることがほとんどです。ホテルによってはロビーでドリンクバーのサービスを受けられたり、デイユース専用の特別なサービスを提供しているところもあります。
反面、デイユースは宿泊よりも安価に設定されていることが当たり前であり、アメニティが提供されないなど、特定のサービスが利用できないホテルもあるので、予約の際に必ず確認することが必要です。
複数人でも使える？
リモートワークのプランが有名になったので、もしかすると一人でしか利用できないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
どのホテルも特定の部屋のみをデイユースプランとして販売していることがほとんどで、場合によってはシングルルームのみをこのプランとして提供しているところも多いです。その場合、利用人数が1人に限られることもありますが、多人数の部屋をプランとして売り出しているホテルでは、複数人で休憩利用することが可能です。
自由に出入りはできる？
昼間の休憩利用ということで、大人のホテルと想像がダブってしまう方もおられるかもしれません。利用しているのは通常のホテルなので、宿泊時の利用と同じように出入りは自由です。
利用してみよう！デイユース
ここからは、どんな使い方をしたらデイユースを有効的に使えるか提案していきます。
憧れのホテルを安く利用する
宿泊だと、ある程度の出費を覚悟しないといけないホテルでも、デイユースプランで価格を抑えて提供しているホテルは少なくありません。ホテルとしても、ある程度安価に利用をしてもらい、それを宿泊へとつなげたいという意図もあるはずです。
以前から気になっていたホテルを、デイユースで安価に利用するというのはとても良いアイデアだと言えます。
旅行の休憩場所として
デイユースの本来の目的はまさにこれじゃないかと感じているのですが、ホテルといえば観光地に多く建てられています。ですので、その利便性を想定し、プラン提供しているホテルも多いです。特に高齢者を連れた旅行などでは本領発揮するので、旅先によってはデイサービスを探してみるということをしてみるのはおすすめです。
夜行バスと併用する
夜行バスは深夜に移動することができて便利なのですが、早朝の到着で予定まで何時間も時間をつぶさないといけないこともあります。その時間つぶしとしてカラオケやネットカフェの需要が高いのですが、高速バスの到着地となる地域では、早朝から利用可能なプランを提供しているホテルもあります。
デイユースは原則事前予約制のプランなので、予約をしていれば部屋の確保は確実で、洗面台や浴室が自由に使えるというメリットも大きいです。ネカフェと違い、寝心地の良いベッドがあることも大きなメリットであり、なおかつ声を出して通話ができたりテレビを見たりすることもできます。
滞在時間によっては、ネカフェとそれほど価格差がない場合もあるので、夜行バス利用の際はチェックしてみることもおすすめです。
仲の良い友達と利用する
ホテルという空間は家と違い、特別な感じのする場所です。例えば仲の良い友達と訪れ、少しお酒をたしなんだり、会話で盛り上がったり、毎日の疲れを癒すためベッドでお昼寝したりと、日常ではやれないことをやってみるというのもおすすめです。
ただし、ホテルという場所には違いないので、家では散らかるからと飲み会をやって騒いだり、大声を出して迷惑をかけるというようなことは絶対にNGです。基本的に宿泊中に行うような行為であれば、それは常識の範囲として特に問題がないので、少し違った雰囲気で楽しむという価値観として利用するのは、良いアイデアです。
静かなプライベート空間として
小さな子供がいる、家の周りの騒音が激しい、家族がいると集中しにくい、どうしても聞かれたくない内容があるなど、家庭で確保することのできないプライベート空間を、ホテルの部屋で代用するのはとても効果的です。
現在、ほとんどのホテルでWi-Fiを用いたインターネット接続も可能で、誰もいない部屋でひたすら好きな動画を見続けるなど、自由な時間を確保することができます。
インターネット接続場所として
携帯のプランによっては利用できるギガ数に制限があり、なおかつ家庭に高速専用回線を導入していない場合、例えば大好きなアーティストのオンライン・ライブ中継などに参加できないということもあるでしょう。そういった時のためにネカフェという手もあるのですが、ネカフェは音を出さないことが大前提なので、静かにライブを楽しむようになってしまいます。
最近はリモートワークを想定して高速回線を導入し、それをアピールしているホテルも非常に多くなりました。事前にそういったホテルを調べデイユースを利用すれば、迷惑にならない程度の音を出しながら盛り上がることができます。
通常であれば、「寝る場所」であるホテルのはずが、デイユースで利用するだけで幅広い活用法があることに気づかれたと思います。是非、自分なりの使い方を考えてみてください。
注意すべきデイユースプランも
デイユースのプランには、部屋が利用できないプランも販売されているので注意が必要です。
これは詐欺とかそういったものではなくて、利用目的を絞ったプランとして販売されているものです。主な例をあげておきますので、安いからなどと先走らずに、必ずプラン内容を確認するようにしましょう。
お風呂のみ利用
旅館などに多いプランで、自慢の温泉を日中利用できるようにプランとして販売されているものです。利用時間も90分～3時間程度のものが多く、プラン内容にも「お部屋の利用はできません。」などが書かれていることがあります。
食事のみ利用
これも旅館などに多いプランで、食事を自慢としている旅館や国民宿舎などが、ランチを提供するという目的のもとプランを販売しています。ただし、食事メインのプランとなるため、1万円を超える価格帯などで提供されていることもあります。
ラウンジ、ロビーのみ利用
比較的ビジネスホテルで多く販売されており、客室には入れずホテルのロビーやラウンジのみを利用することが可能なプランです。カフェなどで仕事がしたいけれども、もう少し静かなところの方が好ましいという方や、打ち合わせ利用に向いているプランかと思われます。
ラウンジでコーヒー飲み放題などのサービスを行っているホテルが、それを目玉として販売しているケースも見られます。
場合によっては500円程度や、8時間など長時間貸し出しを行っていることもあるので、利用用途が限られている時などは重宝するプランでもあります。
予算や時間はどれぐらい？
ホテルの宿泊プランの多くが、午後3時から翌10時までという、ある程度共通した時間設定で提供されていますが、デイユースに関しては時間も予算もホテルごとで異なります。ただし宿泊と共通しているのが、人数によって価格が割安になることで、1人よりも複数人の方が単価がお得になります。
滞在時間は？
私の経験を元にお伝えすると、設定されている時間は1.5時間、3時間、5時間、6時間、8時間というのがスタンダードで、3時間で提供しているホテルが多い印象です。
利用可能時間帯は？
ホテルの利用時間としては、11時から18時をデイユースの時間帯としているところが多く、スタート時間を固定しているところもあれば、11時から18時までの間で3時間というように、その時間内で収まるのであれば、何時スタートでもOKとしているホテルは意外に多いです。
時間帯に関してはホテルの都合なので、早朝5時から提供開始をしているところもあるし、24時まで滞在可能としてくれているホテルもありますが、24時を過ぎると法律上「宿泊」という扱いになるので、いずれのホテルにしても24時までというのがルールとなり、それ以降の滞在を望む場合は宿泊として予約をした上で、チェックアウト時間を早めるという方法での対応となります。
予算は？
予算こそホテルによって違いがありますが、これも私の経験上で、2人の利用で5～6時間程度だった場合、2人合計で4,500円程度というのが多いかなと思っています。3時間で3,500円程度、8時間で6～7,000円程度の印象が強いです。
ホテルによってはシングルで11時間という長時間にも関わらず、4,500円で提供してくれるところもあり、ゆっくり仕事がしたい時や、自分の時間を持ちたい時に利用しています。
なお傾向として、駅前や観光地など立地の良いホテルでは複数の時間プランが用意されており、価格設定も少し高めの印象で、交通の便が悪い地方や混雑の少ないホテルなどは、長時間や安価なプランが提供されていることも多いです。
どこから探したらよいの？
最後に、日本のホテル予約サイトとして有名な、「じゃらん」「楽天トラベル」「yahoo!トラベル」での検索方法についてお伝えします。
なお、検索や予約については通常の宿泊予約と変わらないので、どの場所にデイユースの検索場所があるのかをお伝えしていきます。
じゃらん
じゃらんのトップページを開きます。
地図の下に【目的から探す】という項目があるので、その中の【日帰り・デイユース】と書かれた部分がデイユース専用の検索画面となります。
楽天トラベル
楽天トラベルのトップページを開きます。
【他の目的・条件から探す】と書かれている部分を押すと各項目が現れるので、その中から【日帰り・デイユース】を選択します。
yahoo!トラベル
yahoo!トラベルのトップページを開きます。
yahoo!トラベルだけは2つの旅行サイトと違い、デイユースのための特別なメニューというのが用意されておらず少しややこしくなっています。
検索条件の日付指定の部分をクリックします。
カレンダーが表示されている右上に【□ 日帰り】と書かれたチェックボックスがあるので、この部分にチェックを入れ希望の日程を選び【決定】を選択します。
日付指定の欄が【0泊】という表示になっていれば成功です。このままその他の条件を設定し、検索すればデイユース対象のホテルが表示されます。
