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あの頃、”伝説の樹”の下でドキドキしたあなたへ。
30年の時を経て再び集え!私立「きらめき高校」の卒業生たちよ!
2024年8月27日に衝撃発表が行われてから半年。「恋愛シミュレーションゲームの金字塔」と語り継がれてきた「ときめきメモリアル」(以降、ときメモ)が、現代風の要素を追加し、Nintendo Switchで「ときめきメモリアル~forever with you~ エモーショナル」として、2025年5月8日に発売が決定しました!
今回は、リメイク版の変更点や追加要素をお伝えするとともに、今だからこそ知っておきたい、開発秘話も含めてお伝えしていきます。
この記事のもくじ
「伝説の恋愛シミュレーションゲーム」とは?
![伝説の樹の下で告白される主人公](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Screenshot_20250207-023428.jpg)
「ときめきメモリアル ~forever with you~」は1994年5月27日に、コナミから発売された恋愛シミュレーションゲームで、初代はPlayStationでの発売と勘違いされがちですが、「PCエンジンスーパーCD-ROM2」向けに発売されたのが初代で、タイトルも英語表記のない「ときめきメモリアル」となっています。
伝説の樹の下で告白を受ければ永遠の幸せに
プレイヤーは「きらめき高校」に入学したばかりの男子生徒で、「卒業式の日に、校庭の外れにある、通称「伝説の樹」の下で女の子から告白され、カップルになれば永遠に幸せになれる」という話を聞き、3年間の高校生活の中で女の子と出会い、会話やデートを重ね、卒業式の日に伝説の樹の下で告白を受けることが最終目的となります。
本来の目的は「藤崎詩織」に告白されること
本来の目的は、幼馴染として登場する通称:ラスボスの「藤崎詩織」に告白されることが目的ですが、誰からも告白されない孤独なエンディングを除けば、学校生活の中で出会うどの女の子に告白されても、全てがグッドエンディングという仕様になっています。
全てはギャルゲーから始まった
女の子をテーマとして扱った、いわゆる「ギャルゲー」と呼ばれるジャンルは、1980年代の比較的高価なパソコン用として多くのソフトが発売されていました。
1988年にはNECからCD-ROM2が発売され、CD媒体の特性を活かした大容量、当時としては美麗なグラフィック、声優を用いた音声出力などが後押しとなり、92年にパソコン用で発売された育成シミュレーションゲーム「卒業 〜Graduation〜」がPCエンジン用として移植され注目を集めることとなります。
「ときメモ」あわや開発中止の危機
「卒業」の注目度もあって、各社からPCエンジン用にギャルゲー、美少女ゲームが発売され、売り上げを伸ばしていたことにコナミの開発が着目し、企画・誕生したのが「ときめきメモリアル」なのです。
制作当時、PCエンジンの人気は下火になっており、コナミ社内でも複数タイトルの制作が遅れていることも理由に、ときメモ開発中止の危機が迫っていました。しかし、プロデューサーの桐田富和 氏が制作チームの熱量を感じ、会社に掛け合うことで発売することが決定したのです。
ときメモはコナミがPCエンジンで発売した最後のソフトとなりました。
そして美少女ゲームの火付け役に
紆余曲折の中発売された ときメモ。発売翌年の95年にはWindows 95が発売され、インターネットの普及が加速した影響で、予想外に口コミでの拡散に後押しされることとなります。
ギャルゲーを専門とせず一般的なゲームを制作していた大手メーカーのコナミが独自タイトルとして開発した事も話題となり、他社も恋愛シミュレーションゲームを手掛けるようになり、まさに ときメモが美少女ゲームの火付け役となったのです。
第5世代機と称される「PlayStation」や「セガサターン」がこの時期に登場しており、ギャルゲーや美少女ゲームを開発するメーカーが多数現れ、90年代後半までブームは続きました。
現在は恋愛をテーマとしたものから他ジャンルへと移り変わりましたが、その歴史は廃れることなく紡がれています。
リメイク版は何が変わるの?
![Nintendo SWITCHに映るときめきメモリアルのオープニング画面](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Screenshot_20250207-022954.jpg)
ときメモの歴史をざっくりと紹介したあとは、5月に発売されるリメイク版についてです。
「何が変わったの?」というところですが、基本的な部分はそのままに、 より遊びやすく、 そして現代のゲーム機に合わせた進化を遂げています。
キャラクターは同じ、ボイスの新録音も無しで当時の音声を流用し、電話がスマホに変わるなどもなく、主人公の部屋には電話の子機が置かれており、時は30年前で止まったままです。
思い出は当時のままで、より楽しみやすく
リメイク版の開発コンセプトは「当時と変わらない手触り・遊び心地を大切に残す」とされており、30年間、ファンが大切に育ててきた想いを大切に、基本の柱はそのままで追加要素をプラスするという方法が取られています。
より楽しめる追加要素
![設定画面](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Screenshot_20250207-023156.jpg)
ゲームの中身は30年前でも、現代に合わせた追加要素がいくつも組み込まれています。一つずつ詳しく紹介していきます。
キャラクターイラスト切り替え
キャラクターの立ち絵、背景画、ウィンドウ内のフォントを、当時のままか現代風に切り替えることができます。組み合わせは4通りから選択することができます。
![キャラ表示設定画面](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Screenshot_20250207-023247.jpg)
- オリジナル:キャラクター、フォント共にオリジナルのままです。
- オリジナル+新フォント:キャラクターはオリジナルのままに、一部のフォントを現代版に切り替えます。
- 新グラフィック:キャラクターを現代版で、フォントはオリジナルのままに切り替えます。
- 新グラフィック+新フォント:キャラクター、フォント共に現代版に切り替えます。
当時のイラストやフォントはドットも荒く、使用できる色数制限の中で表現されていました。
![PCエンジン版ときめきメモリアルの藤崎詩織の一場面](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Screenshot_20250207-023145.jpg)
リメイク版では見やすい高解像度フォントが使用され、キャラクターの立ち絵や背景画は、現代風のナチュラルなイラストへとリメイクされています。
![リメイク版ときめきメモリアルの藤崎詩織の一場面](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Screenshot_20250207-023350.jpg)
新フォントは全てのテキストが置き換わるわけではなく、場所・日付・パラメーター・メッセージの4つのウィンドウに適用されます。
同様にキャラクターの新グラフィックも、下校イベントやデート時のイラストへの適用とされており、例えば、文化祭や体育祭などのイベントで登場する ちびキャラなどは当時のままで、実際には新旧入り混じったデザインになるようです。
リメイク版でのキャラクターもオリジナル版と同じく、こくら雅史 氏がデザインしているので、どちらか好みはあるかもしれませんが、どちらも ときメモの魂がこもっていることは間違いないです。
セーブデータが100に増加
一番最初のPCエンジン版はセーブデータが2つしか取れず、後に移植されたPlayStation版ではセーブデータが14個へと増加しました。リメイク版ではそれをも上回る100個のセーブデータが取れるようになります。
![セーブ画面](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Img_2025_02_07_02_42_30.jpg)
新たにメモ機能も搭載され、例えば「〇〇ちゃんのデータ」とメモを取っておくことで、キャラクターごとにセーブデータを使い分けるのに活用したり、次にプレイする時のために重要事項を残しておくのに便利です。
サイド領域に情報を表示
発売された当時はテレビがブラウン管の時代で、画面比率が4:3でしたが、現代のテレビは16:9。Nintendo Switch本体の液晶画面も同様です。昔のままをそのまま移植しているので、ゲーム画面も当時のまま4:3の比率になっており、このまま表示させると画面に空白部分ができてしまいます。
自室のスケジュール進行画面では、左右の余った領域にバイオリズムと今週の予定が表示されるようになりました。今まではコマンド選択をしないと確認できなかったので、この機能は本当に便利で、バイオリズムを見てコマンドを選択したり、カレンダーに予定が入るので、うっかり部活を忘れて退部させられるアクシデントも減りそうです。
![自室のスケジュール進行画面](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Screenshot_20250207-023125.jpg)
公式サイトの画像を見る限りでは、プロフィール入力画面やセーブ画面、新グラフィック表示時のデート画面は16:9の表示になるようです。
ついに名前を呼んでくれる!
リメイク版の最大の目玉となるのがEVS機能の搭載です。ついに、推しのあのキャラクターが自分の名前を呼んでくれる日が来たのです!
夢のシステム「EVS」とは
![EVS機能設定画面](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/evs_01.jpg)
EVSはEmotional Voice Systemの略称で、コナミが開発した合成音声のシステムです
それまではフルボイスのゲームであっても、主人公の名前だけ発音されずに飛ばされたり、別の言い方に置き換わるのが当たり前とされてきました。男女問わずこのジャンルのゲームをやっている人であれば、自分の名前をキャラクターに呼んでもらいたいというのは夢の夢だったのに、コナミの工夫と努力の末、実現されたのです。
ちなみにPCエンジンCD-ROM2の本体と同時に発売され、アイドルの小川範子さんとデートが楽しめるというアドベンチャーゲーム「No・Ri・Ko」でも、ラストに入力した自分の名前を呼んでくれるという演出がありましたが、こちらは単純に五十音の1音ずつを並べて再生するだけの仕組みで、コナミが目指したものはそもそもの仕組みが異なる、それ以上の新しい技術でした。
ときめきメモリアル2
初めて実装されたのは、1999年にPlayStationで発売された「ときめきメモリアル2」で、現在の音声技術のように、基本の音声辞書をもとに、入力した文字から音声を作り出すような仕組みではなく、声優が実際に発音した大量の音声データを加工し活用するという仕組みでした。
データ容量だけでもかなり大きく、PlayStationのメモリーカードに音声データを記録する仕組みであったものの、保存領域の70 %以上を消費するためキャラクター1人分が限度で、PlayStation本体の性能からもゲーム中ではキャラクター1人分のみ名前を呼んでくれる仕組みとなり、音声対応しているキャラクターも2名のみでした。
ときめきメモリアル3
PlayStation 2で2001年に発売された「ときめきメモリアル3」では、本体スペックが上がり、メディアもCD-ROMからDVD-ROMへと高容量化したためキャラクター全員が名前を呼んでくれるように改善されました。
ときめきメモリアル4
2009年にPlayStation Portableで発売した「ときめきメモリアル4」では「SpeeCAN」という別の会社が開発した仕組みを活用しており、インターネットてデータをダウンロードして使うシステムになっていましたが、このサービスとの連携が2022年で終了しており、ダウンロード済みのデータであればインターネット接続なしでも名前を呼んでもらえますが、新規ユーザーはソフトに標準搭載されているキャラクター1名以外はEVSが使えないようになってしまいました。
実は1作目からEVS構想があった
EVSの実装は2作目からでしたが、構想は1作目の時からあり、前例のないチャレンジで当時の技術的成約からも採用は見送られました。
あれから30年という時が経過し、音声合成技術は人と区別がつかないぐらい進化しています。もし30年前に未熟な技術のままEVSが搭載されていたとしたら、少し残念な気持ちになったかもしれません。そういう意味では、30年待ってでも、よりリアルに発音してくれるEVSが搭載されるとなったなら、これだけ待った甲斐は十分に有ったと言えます。
今回もインターネットを通じたダウンロード方式でのサービスのため、一定期間後にサービス終了する可能性が明記されています。Nintendo Switchを使っているほとんどの人がインターネット接続をしているはずですが、もしネット接続をしていない場合この機能は利用できません。一度ダウンロードしたデータはサービス終了後もオフラインで利用することができるので、フリーwi-fiなどを活用してダウンロードしてくる方法もあります。
デラックス版では嬉しい特典も
ソフトは通常版、デラックス版の2種類が販売されます。デラックス版ではタイトル画面の「おまけ」内に「DX版特典」の項目が追加され、デジタルコンテンツの視聴ができるようになっています。
ノンテロップオープニング映像
![ときめきメモリアルオープニング映像](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Screenshot_20250207-023615.jpg)
きらめき高校の卒業生であれば全員が歌える、Uh~から始まり「好きとか♪嫌いとか♪はじめに言い出したのは♪誰なのかしら♪」で始まるアレです。曲名は「ときめき」で、CD化された時は「もっと!モット!ときめき」というタイトルが付けられました。
PCエンジン版は藤崎詩織が完全メインで、ほとんど他のキャラは出ておらず、しかもゲームの画面として描画されていました。PlayStation版ではセル画で描かれたアニメーションとしてムービーが収録されており、全キャラクターが登場しています。
テロップと言ってもキャラクターと声優さんの名前だけの表示なので邪魔にはならないのですが、ゲーム本編の方に同様の映像がテロップ入りで再生されるはずなので、それのテロップ抜きという意味での特典ですね。それにしても30年も前の元映像が残っていたということに驚きです。
せっかくなので、孤独なエンディングの「女々しい野郎どもの詩」も名曲なので、収録してくれたら嬉しかったですね!
歴代BGMデジタルサウンドトラック
![歴代BGM選択画面](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Screenshot_20250207-023627.jpg)
PCエンジン版「ときめきメモリアル」と「ときめきメモリアル~forever with you~」のBGMが収録されており、「ときめきメモリアル~forever with you~」が(1995年、1996年発売)とクレジットされていることから、PlayStation版(1995年)、スーパーファミコン版(1996年)、セガサターン版(1996年)からの収録になると考えられます。
スーパーファミコン版はそもそも音源が違うので、これが収録されるならば特典としての価値はかなり大きくなりますね。
キャラクターイラストギャラリー
![キャラクターイラストギャラリー](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Screenshot_20250207-023651.jpg)
キービジュアルやグッズなどに使用されたキャラクターイラストが、280点ほど収録されるそうです。
グッズの中にはデフォルメしたキャラクターがあったり、おなじみの制服姿以外にも、パジャマや着物を着たイラストなど数多くのイラストが出されて来たので、お宝が見つかるかもしれません。
気になるリメイク版のバージョン
![リメイク版ときめきメモリアルオープニング画面](https://odey.red/wp-content/uploads/2025/02/Screenshot_20250207-023511.jpg)
ときメモはそれこそガラケーまで、様々なハードで発売されたので、どのハードのバージョンがリメイクされているのか不明な状態ですが、PlayStationのバージョンで間違いないかと考えられます。
「forever with you」のサブタイトルがついている時点でPCエンジン版は消え、スーパーファミコン版はそもそも音声データが収録されていないし、アレンジも加えられています。セガサターン版は唯一のオリジナル要素として自分から告白できるという要素が追加されており、「伝説の樹の下で女の子から告白される」ことが ときメモの概念とされ制作されているので、今回のリメイクに関しては採用されないことでしょう。
総合的に考えPlayStation版が有力候補
イルカショーで水をかけられる古式ゆかりのシーンや、女湯を覗くシーンのことも考えると、露出を抑えているPlayStationバージョンが採用されるのは間違いないでしょう。
ちなみにPlayStation版は、3年目の1月以降は爆弾が爆発しないよう仕様が変更されており、PCエンジン版に比べて難易度が下がっています。
ときメモが発売されたのは主人公と同じ高校生の時で、高校卒業後に流行っているからくらいの感覚でプレイし、その後はCDやグッズを買い集めるほどに熱中した作品の一つです。
30年というブランクがあるので、さすがに新しいグッズも発売されることも無かったのですが、ここ1年ほどはグッズの販売もあり、リメイク版のソフトも出るなど、懐かしいというよりも当時の思い出が蘇ってくるような感覚です。
ソフトが発売される5月までは30周年記念イヤーなので、まだこの先、当時のようにクレーンゲームの景品などが登場してくるかもしれません。
お金の心配もありますが、それなりに盛り上がって欲しいなぁというのが本音です。