【DVDfab写真加工AI】その1/AIで写真を簡単に拡大-加工後はシャープな写真に大変身

動画の保存やDVD、Blu-ray関連のソフト界隈では人気のあるソフト「DVDfab」のシリーズ、最近はその技術力を活かしてAIを活用した動画画像編集ソフトも開発しています。しかも更新頻度も高く(下手したら1週間単位レベル)どんどんバグ修正や機能追加が行われるというデキるソフトハウスなのですが、AIによる写真加工ソフト「写真加工AI」というソフト、以前もレビュー記事を上げていたのですがリリース時よりかなりバージョンアップしたので、複数回に分けてレビューしていきます。

【関連記事】
【DVDFab】結局ツールとしてどうなの?最新のソフトまで一挙紹介
AI学習で写真のノイズ除去・40倍拡大 DVDfab「Photo Enhancer AI」で簡単に写真を修正してみよう

写真加工AI

写真加工AI(DVDFab Photo Enhancer AI)はFengtao Softwareが開発したAIを用いたWindows専用の写真加工ソフトで、AdobeフォトショップやLightroomなどのように複数の機能やパラメーターを設定することなく、AIのニューラルネットワーク(人間の脳をコンピューターで再現する仕組み)を活用し、例えば高画質を維持したまま写真を最大4,000%拡大したり、スマホアプリでもあるようなコミック風の写真に仕上げたり、モノクロ写真をカラー化したり、ぼやっとした写真をシャープにしたりと、最先端の技術を手軽に活用しながら手持ちの写真を高画質化できるソフトです。

このレビューでは現在公開されている機能を複数回に分けて順番に試して検証していきます。

拡大

パワポで資料作成や大きなポスター印刷をしたいと思った時、素材に使う写真や画像の元サイズが300pxとかで、文字デザインなどは綺麗なのに画像だけギザギザなんてことがあります。

こういう感じです

これは小さい画像を純粋に大きく引き伸ばしただけなので、液晶テレビに顔を近付けた時と同じようにドットが荒くカクカクした画像に見えてしまうのです。

この機能では純粋に画像を引き伸ばすだけでなく、AIを用いてそれが何の画像かなどを分析し高画質化をしつつ画像を最大40倍まで拡大することが可能です。

2倍に拡大

では写真を2倍に拡大してみます。拡大モードの初期画面はこんな感じでかなり簡単なことがひと目でわかります。

加工したい写真は大きな水色のエリアに入れるだけで読み込まれるので簡単。今回はちょっとハードルの高そうな密集した葉っぱの写真を加工していきます。

元々のサイズはiPhone 11 Pro Maxで撮影した4032×3024pxの写真で、これを実用レベルであろう2倍の8064×6048pxへと拡大するわけです。なお検証結果としてここに出力した拡大画像を掲載しても掲載前に縮小保存され無意味なので、画像を拡大したものを用いて検証していきます。

拡大率の変更は右の設定画面から【スケール】を選ぶだけで超簡単。2倍にするので「2x」を選択すると処理が始まり、同時にプレビュー画像の作成もスタートします。画像の編集時間はPCの性能にも左右されますが、GPUも活用し私の場合15秒ほどで完了しました。

一つのパラメーターを変更するたびプレビュー作成の処理が動くので、同時に様々なパラメーターをいじりたいのであれば「自動プレビュー」という項目のチェックを外して作業するほうが待ち時間が大幅に減少します。

で、これが2倍に拡大した画像の比較で、左が元画像、右が2倍の加工画像になります。

クリックで拡大可能

この写真だけでも加工した写真の方が葉っぱの縁がシャープによりはっきりし、葉脈(葉っぱの中のスジ)もはっきりと出ているのがわかります。ではさらに拡大してみましょう。

左/加工前・右/加工後

葉っぱ一枚を拡大したものをキャプチャし比較したのがこちらですが、これだと違いが歴然ですね。加工前は葉っぱの縁が階段状にギザギザしたドットの荒い画像ですが、加工後はスムーズな弧を描いています。また虫食いの穴が加工前はボヤッとしているのに対してはっきりした形で出力されていますし濃淡もわかりやすく出ています。

古い写真ほど効果は明らかに

ネットで拾った雑誌のスキャン画像や古い写真などは比較的効果がわかりやすいようで、例えばこのネットで拾ったかなり昔の雑誌をスキャンしたであろう人物写真ですが、比較してみると差がわかりやすく腕の肌の質感が若返っていることがわかるでしょう。顔もくすみが取れた感じで特に口の印象がガラッと変わっています。髪の毛も飛び出た1本1本がハッキリとしておりボヤッとしていた服とピンクの水玉模様がシャープになっているのがわかりますね。首元のネックレスもハッキリでています。ただし首元の影がシワのように刻まれており、元画像にも複数の線が確認されるのでAIで人のシワとしてご認識されたのかもしれません。

写真の修正として人の写真が需要が高いのは予想が付くことで、AI学習もかなり力を入れている事でしょう。色々試した結果、人物は修正効果が高く建物などは効果が薄い感じでした。

次回はぼやけた写真を鋭くする機能などを試していきます。

ソフトの購入や詳細は下記の公式サイトへ

【関連記事】
【DVDFab】結局ツールとしてどうなの?最新のソフトまで一挙紹介
AI学習で写真のノイズ除去・40倍拡大 DVDfab「Photo Enhancer AI」で簡単に写真を修正してみよう