【シン・エヴァ】日本最高IMAXレーザーGTで鑑賞 没入感がとにかく凄い

2021年3月8日に公開され2週間ほどが経過しましたが、先週末の興行収入が49億超えでおそらく既に50億は突破していると思われます。

3作目の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」(2012年公開)が最終興行収入53億円だったので、これを超えるのはもう確実でしょう。

私も2度劇場で観たのですが、どうしてもここで観たいというシアターがあり3度目の鑑賞へ行ってきました。

109シネマズ大阪エキスポシティ

今回訪れたのが大阪の「万博公園駅」。

1970年に大阪万博として開催された博覧会の跡地で、後に遊園地「エキスポランド」があった場所。

残念ながら遊園地はコースターの死亡事故がありその後は客足が減少、破産という形で悲しい終わりを迎えることとなりましたが、今では日本一の敷地面積を誇り常に人が賑わう「ららぽーと」や体験型施設などが集まる複合施設として営業されています。

ここには「109シネマズ大阪エキスポシティ」がありシン・エヴァは絶対ここで観ると決めていました。

なぜなら今回の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」がIMAX上映対応で、ここの施設がIMAXシアターの中でもスクリーンサイズが日本最大級であること、12チャンネルの音響設備、そしてレーザーGT設備のシアターであること。

それプラスIMAXが日本で初めて上映されたのがまさにこの場所で開催された大阪万博だったということからも。

すでにチケットは取ってあったのですが、劇場に行く前日に放映された庵野監督を4年間追い続けたドキュメント「プロフェッショナル 仕事の流儀」に、太陽の塔のオブジェが映り込んでいたのはなにかのサインだったのかも。

劇場には仲間が増えた新しいポスターが旧ポスターと並べられるという嬉しいはからいもありましたよ。

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IMAX

とにかく今までの劇場のスクリーンとは桁違いの大型スクリーンを導入し、音響設備も整えられたのがIMAXデジタルシアターで、一昔前は専用のシアターに行く必要があったり、そこで上映されている映画も専用のドキュメントだったりと普通の映画上映がなされることはマレでした。

しかし近年は新しい映画鑑賞の選択肢としてシネコンのシアターの1つにIMAXを導入する施設が増加し、今では40近いシネコンでIMAX対応映画作品が気軽に楽しめるようになりました。

IMAXレーザー/GTテクノロジー

そんな中でも更に設備面をアップグレードしたのが「IMAXレーザー/GTテクノロジー」で、以前は「次世代IMAX」なんて呼び方をしていた最先端のテクノロージーです。

スクリーンサイズは現在のIMAXシアターが最大でも20m前後のサイズを更に超えた、26×18mというIMAX規格にフル準拠した巨大スクリーンを採用。

肝となるプロジェクターも、実は画面が大きいという利点だけでプロジェクターがしょぼいという点から現在起き変わりつつある4Kレーザープロジェクターのシアターよりもさらに鮮明な映像を投影すべく、それを2台活用した「4Kツインレーザープロジェクター」を採用。

なんでもコレの開発のために60億円以上の研究開発費がかかったという恐るべきシステム。

そしてサウンドは天井にもスピーカーを設置した12chサラウンドシステムを採用し、音の定位感、音の移動感などをリアルに再現したシアターです。

現在日本での設備はここ大阪吹田の「109シネマズ大阪エキスポシティ」と、東京の「池袋グランドシネマサンシャイン」の2箇所のみで、残念ながら今のところ他のシアターへの計画は無いそうです。

エグゼクティブシート

吹田のIMAXシアターの客席数は407席で、ちょうど中央部分2列分の46席だけが「エグゼクティブシート」として販売されています。

IMAXの2D作品鑑賞料金が2500円なのに対しこの席は3300円と割高になっていますがそれだけの価値は十分に感じられます。

まず座席前は足を伸ばせる十分な間隔が取られていて、今回のエヴァ初日のような満席状態でもエコノミーな体勢を維持し続ける必要もありません。

座席幅も十分な広さがあり椅子の上であぐらをかいても収まる位です。

しかもドリンクホルダーはちょっとしたテーブルになっており座席の外側に設置されており、スマホや時計を外して置いておくのにも便利で、下が棚になっているので手荷物の収納も可、しかも隣との距離感は十分に確保されるので映画に集中できるという最大のメリットがあります。

そして特筆すべきはリクライニングシートになっておりけっこうな角度までリクライニングができます。

IMAXは上下幅が特に広いのでリクライニングで目線を好みに変えられるのはかなり助かりますし、今回のシン・エヴァが2時間35分という長丁場なので、いかに良い椅子、体勢で観られるかというのは重要なポイントになってきます。

おかげでなんの疲労感もなく最後まで映画に集中できたのは言うまでもありません。

とにかく没入感が凄い!

シン・エヴァはIMAX対応ですが、IMAXシアターのスクリーンは正方形に近い形をしており、IMAX対応の映画でも全シーンでフルサイズ対応している映画は少ないです。

今回のシン・エヴァも左右はフルに使っているものの上下に関してはクロップが入った切り取られた状態でしたが、それでも通常の劇場よりも上下左右の映像に包まれる感覚は凄まじく、お世辞でなく途中何度も作品の世界に引き込まれてしまい自分が映画館にいることをハッと思い出す事が何度もありました。

【ご注意】
ここから先は本編の舞台や状況に軽く触れている記載があります。
完全に無知識のまま映画本編を楽しまれたい方はご注意ください。

画角のこだわりとIMAXの相性の良さ

NHKの仕事の流儀で「画角が良ければ動かなくても良い」というような事を庵野監督が発言し、何度も画角にこだわるシーンが登場していました。

IMAX上映だと映像に包まれるので「画角のこだわり」の恩恵を感じられ、特に前半第3村の民家の中での会話シーンなどは物陰で立ち聞きしているような妙にリアルな感覚がありました。

これが何度も試行錯誤していた庵野監督のこだわりですね。

もちろん最初や後半の戦闘パートも大迫力。

画面が大きい分細かな描き込みも視認性が良いので、民家の中の庶民的なこだわりなんかも見られ何度観ても発見の多い映画だなぁと関心しました。

動きにつられる箇所もあり、そっくりさん(綾波)に限界が訪れL.C.L化するシーンでは、そっくりさんが倒れ込むシーンで思わず体がつられて揺れてしまいました。

これは通常の劇場では全く無かったことで、もちろん思い出深いシーンなのでわかっていてもこのザマです。

とにかく庵野監督がこだわって創り上げる映像の魅せ方は特にIMAX上映と相性が良いと感じます。

もしチャンスがあるならば

エヴァのIMAX上映は全作の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」のリバイバル上映から2作目で、アスカの言葉を借りるならば「所詮、ヱヴァンゲリヲン新劇場版:QのIMAX上映は、既存フォーマットのアップコンバート。けどこのシン・エヴァンゲリオン劇場版は違うわ。これこそIMAX上映用に作られた、世界初の本物のエヴァンゲリオンなのよ。正式タイプのね」

実際の所、エヴァQも素材から見直しIMAX用にきちんと技術者の方が作り直した作品で、ナンバリングも3.333となっている素晴らしい映画で私も先日拝見しました。

シン・エヴァのIMAX上映がいつ頃決まり、フォーマットもそれに合わせて制作されたのかは不明ですが(Qは2Kの素材で制作されておりIMAXのシステムで4K変換している)、それでも公開当初から純粋にIMAX上映が決定されていた唯一のエヴァ作品となります。

コロナの時期でなければ、「これ遠征してでも観たほうが絶対良いですよ!」なんておすすめするのですが、今はそれができなくて残念ながらも、もし大阪とか東京になにかしら用事があって近くまで行くことがあったら、観られてみてはいかがでしょうか。

きっとまた一つ違ったシン・エヴァにふれることができるはずですよ。

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