【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q】3.333 IMAX上映版8月発売決定−全カット再撮影した本当のエヴァQ

絶賛公開中の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」91億円の興行収入を達成し述べ観客動員数600万人を突破したそうです(2021年6月19日現在)。すでに告知されている通りまもなく上映も終了するようでラストランという時期に入っており、庵野監督の目指す興行収入100億円も夢では無くなりそうな感じです。そんなさなかエヴァ関連のBlu-ray&UHDの発売情報が飛び込んできましたのでお伝えしていきます。

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IMAX版エヴァQソフト化

発表されたのは2012年劇場公開の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.333 YOU CAN (NOT) REDO.」で、すでにBlu-rayディスクなども発売されTVでも数回放映されている新劇場版エヴァの第3作目にあたる作品。このエヴァQは現在公開中のシン・エヴァがIMAX上映も対応しているのでそれにあわせリヴァイバル上映としてシン・エヴァ公開前の2021年1月8日から全国のIMAXシアター限定で上映されたもの。

ナンバリングも3.333に

IMAX上映に際し、既発売のBlu-rayソフトなどはナンバリングが「3.33」でしたが、IMAXという高水準のフォーマットに合わせるべく、修正等が加えられ「3.333」という新たなナンバリングとして公開され、今回はそのフォーマットバージョンでの発売となります。

実は劣化させていたエヴァQ

実はエヴァQで使われた映像素材というのは2Kという比較的高い画質で制作されていましたが、CGIや背景美術などを組み上げ1つのシーンとして構築、そして映画として見られるようにする撮影という作業時に本来よりも低い解像度である1280×544ピクセルでデータ化され、色合いや明るさなどの最終調整を経て劇場公開用のデータが作られていました。つまり劇場公開時の2012年に見ていたものやBlu-rayなどソフト化されたエヴァQは本来クリエイターが制作したよりも劣化した映像だったわけです。とはいうものの丁寧に時間と人手をかけ作り込まれた本作は劣化と言えるほどの欠点が見つからない素晴らしい作品です。

IMAX用に再撮影

IMAXでの上映が決定し庵野監督のこだわりもあり、シン・エヴァとのシームレスな繋がりも意識するため、タイムシートや使われる素材は劇場公開時と変わらずで、1.6倍の解像度である2048×870ピクセルでの撮影が行われました。実はこの解像度でもIMAX上映の4K解像度には届いていないのでIMAX社の特別なツールを用い画質劣化なしに4K化へとアップコンバートされています。おそらく今回ソフト化されるバージョンもこのアップコンバートされたものが収録されるものと考えられます。

新たに変更されている部分も

IMAX上映版ということで映像を4K化し綺麗に出力しましたで終わるわけがないのが庵野作品。映画公開からすでに8年が経過し時代の流行も変わっている部分があったりするので、庵野監督のわがまま意向で細部も色々変更がなされています。

例えばアスカとマリのプラグスーツは新たに色を塗り直されていますし、レイにおいてはプラグスーツの足の模様が削除。キャラクターの瞳に関してはアニメ界でも時代ごとの流行があるらしく新たなディテール処理が行われています。他にもディテールの変更や線が複雑に絡み合ったデザインのヴンダーの外観がハッキリするなど全体的に高画質化の恩恵が感じらるよう作業がおこなわれたようです。

UHD版も発売

今作はBlu-ray版とあわせて、UHD+Blu-rayセット版も期間限定で発売されます。

UHDとは4Kに対応した次世代版のBlu-rayディスクで、Blu-rayが1920×1080ピクセルという解像度なのに対して、3840×2160ピクセルという4倍の解像度を実現。それだけではなく、色調や立体感細部にわたるディテールの細やかさなど、より表現力に富んだ映像を楽しめます。今回のIMAX版も本来であれば4Kを視野に作られたものなので、選択肢があるならばUHDで再生するのが一番好ましいでしょう。

ただしUHDのディスクは通常のプレイヤーでは再生不可で、Ultra HD Blu-rayの再生に対応するBlu-rayプレーヤーが必要。先日発売されたPS5のディスクドライブ搭載モデルもUHD対応なので再生可能ですし、最近発売されているPanasonicのDIGAも多くのモデルがUHD対応しています。ほかにTVもHDRに対応した4Kテレビでないと本来のディテールで再生されず画質は劣化してしまうので、それなりのセットアップは必須となります。

ディスクの発売は2021年8月25日で、Blu-rayのみの「通常版」が5,500円(税込)、Blu-ray+UHDの「期間限定盤」が8,580円(税込)。

UHD版は期間限定なので、将来Blu-rayからUHDへと移行することも見据えてあと3,000円だけ足してBlu-ray+UHD版を購入しておくというのは良い選択かもしれませんね。

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