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この記事のもくじ
九州の人気うどんチェーン”資さんうどん”
11月20日午前10時に関西地方で初、そして大阪で初出店となる、人気うどんチェーン店「資(すけ)さんうどん」。北九州市発祥で、1976年に福岡県北九州市戸畑区に第1号店がオープンしました。九州地方でのチェーン展開したが、最近ではお隣の山口県にも新店がオープンし、西日本方面で着々と出店計画を進めているようで、現在65店舗でチェーン展開をしています。
初めて見た人には何と読んでいいかわからない「資さんうどん」の名前のルーツは、創業者の大西章資(おおにししょうじ)さんの最後の一文字を取って付けられたそうです。
一番人気の「ごぼ天うどん」
資さんうどんといえば、誰もが最初に頭に浮かべるのが「ごぼ天うどん」。
お店の独自配合の天ぷら粉を用いて、カラッと揚げられたごぼ天が5本もトッピングされたうどんで、うどんは、鯖やうるめ、昆布、しいたけなどから丁寧に搾り取られた濃いめで甘口の出汁で、割と魚の風味を感じるものとなっています。麺はモチモチでコシがあり、このお店のための専用粉が使用されているこだわりのおうどんです。
もう一つのナンバーワン商品
資さんうどんのごぼ天うどんは不動のナンバーワンなのですが、もう一つナンバーワンの商品があります。それが「カツとじ丼」で、どんぶり部門では人気ナンバーワン商品となっています。
資さんうどんでは、カツを卵でとじたものを「カツとじ丼」と呼んでおり、一般的に認識されている「カツ丼」ではあるのですが、分かりやすく「カツとじ丼」と呼称しているようです。確かにカツ丼といっても、味噌カツ丼や、デミグラスソースをかけたものなども一般的にカツ丼と呼んでいるので、カツとじ丼はより正しい呼び方かと考えられます。
カツ丼といえば、うどん屋さん、お蕎麦屋さんにとっては代表的なメニューの一つで、どのお店も個性があり基本的にどこで食べても美味しいお店が多いかと考えられます。ちなみにうどん屋さん、お蕎麦屋さんにカツ丼が必ずと言っていいほどあるのは、諸説もあるようですが、お蕎麦屋さんがカツ丼を作ったというのが起源のようで、現代としては、そばつゆを作る時に「かえし」という独自の調味料とだしを合わせて深みのあるめんつゆを作るのですが、その「かえし」を使いカツ丼を作るお店が多いからだと言われています。
好みの分かれる「カツとじ丼」
さてこの人気ナンバーワンのカツ丼ですが、実は味の好みが2つに分かれているようなのです。それが、「美味しい派」と「美味しくない派」なのです。
Google検索をした時も、「資さんうどん カツ丼」と入力すると、サジェストで「資さんうどん カツ丼 まずい」というキーワードが表示されるほどで、人気ナンバーワンと書かれているのにも関わらず不思議ですよね。
私がなぜ、あえてこれを記事にしようと思ったのかと言うと、実は私も初めて食べた時「美味しくない」と感じて、申し訳ないと思いつつも途中で残した派だからなのです。そして、九州地方の友人に話した時にも同じく「美味しくない」という意見が上がり、その理由もある程度共通していたので、これは本当に美味しくないのではないかという確信を持っていました。
「めちゃくちゃ美味しい派」に出会う
ある時、運命の瞬間が訪れます。ディーラーに車の点検に行った際、仲の良いスタッフさんから「資さんうどんのカツ丼ってめちゃくちゃ美味しいよね」という話題が出たのです。ちなみにこれ、私が資さんうどんのカツ丼の話題を振ったわけではありません。
資さんうどんといえば、代表的なのはうどんであり、話題に上がった際にも出てくるのは「ごぼ天うどん」などが一般的で、あえて「カツ丼」の話を出してくるのは少数派とも考えられます。にもかかわらず、2名のスタッフさんから「資さんうどんのカツ丼が美味しい」という証言を得られたのです。
こうなると調査するしかありません。ということでこの記事を書くというところに行き着いたわけです。
※なお、ここから先の記事はあくまで個人的見解であり、お店の評価を下げたり、味の評価を決定づけるものではありません。
まずは考察してみる
まずは、調査する前に考察をしてみました。なぜ私や友人は「美味しくない」と感じ、ディーラーのスタッフさん2名は「美味しい」と感じたのか。まずは、「カツ丼の美味しさを決めている構成要素とは何か?」というところから考える必要があります。
カツ丼が美味しいと思えるのは、サクサクとした美味しいカツ、だしの効いた甘辛い丼つゆ、絶妙なとじ具合の半熟卵、そして重たいと感じすぎない美味しいご飯。この4つの構成要素ではないでしょうか。この要素をもとに、過去食べた時に何が「美味しくない」と感じさせたのかを思い出してみました。
ご飯
まずはご飯。実は私、資さんうどんでは、おうどんを注文することはありません。理由は、魚介類が苦手だからなのです。資さんうどんのおうどんのスープは、皆さんにとってはとても美味しい唯一無二のスープなのですが、魚介類が苦手な私にとっては魚の風味が強すぎて食べられないのです。そこで、何を食べるかというと、丼もので、お気に入りは「牛とじ丼」です。
この牛とじ丼は柔らかいお肉とバランスよくとじられた卵、そして家庭的でありながらクセになる丼つゆ、それがご飯の上にのせられているのですが、私の中ではむしろこちらの方がナンバーワンメニューであり、これのご飯を美味しくないと感じたことはなく、カツ丼も同じご飯を使っているということから、ご飯が原因というのはありえません。
卵
先ほど紹介した牛とじ丼は何度も食べていますが、とじ卵は程よいバランスで硬さも非常に柔らかいです。カツ丼は一度食べたきりなのですが、この時は少し卵が硬かった印象が残っています。スーパーのお惣菜コーナーで買ってきたカツ丼の卵のような感じです。この硬さが標準かどうかは分からないのですが、もしかしたら、美味しくないと感じる原因の一つになっているかもしれません。
丼だし
カツ丼の美味しさの50%を決めているのは「丼だし」ではないでしょうか。お家で親子丼やカツ丼を作った時、何か物足らないという感じがするのは、お店のような丼だしを再現できないのが原因かと思われ、逆に言えばお店でそれらしい丼だしで無ければ満足できないかもしれません。
実際、私が最初に食べた時には、何か少し違うなという違和感を感じながら食べた記憶があります。自分が今まで様々なお店で食べてきたカツ丼とは何か違うという違和感です。もしかしたら丼だしにも何かの原因があるかもしれません。
カツ
カツ丼のメインディッシュといえば「カツ」です。カツが美味しくなければ、カツ丼の評価は一気に下がることでしょう。
カツ丼における美味しいカツとは、油がよく切れていてサクッとした食感、楽に噛み切れる柔らかい豚肉。この2大要素ではないでしょうか。私が食べた時の印象では、まずカツがサクッとしていなかったというのがあります。そして中のお肉も硬めの印象で、注文時に揚げているのではなくて、事前にあげたものをホールディングしておき、それを使って作っているのでは?という風に勘ぐってしまったほどです。
資さんうどんのメニュー紹介には、「サクッと揚がったトンカツ」という表記がなされていて、少なくともサクッとしたような歯ざわりはなかったです。カツ丼を注文したのが24時間営業の資さんうどんで、真夜中の注文でした。それが原因しているのかは分かりませんが、もしかしたら作り置きのカツを使っていたのかもしれません。
ちなみにこのカツの話、同じく友人と話したところ、同じような感想をもったようで、私が特別カツ丼に対して厳しい意見を持っているというわけではなさそうです。
再検証をするためにお店へ
考察も十分にできたので、実際に店舗に出向いて再検証です。
出入口には、どのお店も共通してたくさんのメニューが並んだショーウィンドウが設置されています。
やっぱり人気の「ごぼ天うどん」は目立ちますね。
カツとじ丼を注文
今回はもう食べるものが決まっています。着席したら速攻カツとじ丼を注文。ちなみに資さんうどんで丼ものを注文すると結構早く到着することが多くて、だいたいうどんより先にどんぶりものが完成して出てきます。ごぼ天うどんはトッピングも複雑なので、丼ものの方が簡単に作れるのかもしれません。
ということでカツとじ丼が到着。うどんとのセットメニューもあるのですが、単品を頼むとあおさのお味噌汁が付いてきます。
まずはしっかりと目視でカツ丼を眺めてみます。
卵は硬すぎない見た目で上に丼だしがにじみ出ており、普通に美味しそうなカツとじ丼です。見た目は十分に合格点です。とはいうものの、実際に食べてみないとその評価はできません。
食べてみた感想は?
人生2回目の資さんうどんのかつとじ丼の実食です。その結果はいかに?
まずは卵部分から食してみます。卵は見た目通り柔らかくてとても舌触りが良い上手な調理です。ただしここに来て少し違和感を感じました。それが「丼だし」です。味の決め手の大半を占めるであろう丼だしが物足りない感じがするのです。
次に主役であるカツを食べてみます。やはり前回感じたようなサクッとした食感は感じられませんでしたし、正直、作り置きを提供しているのではないかと勘ぐってしまうような歯ざわりです。またお肉に関しても少し硬い感じがします。断面を確認してみると割と分厚い豚肉が使われています。
資さんうどんのウェブサイトにおいて「肉汁たっぷりのジューシーなトンカツ」といった紹介がされているのですが、申し訳ないですがそのような感じはなく、割とパサッとした豚肉です。これもしかして、お店での下ごしらえが足りていないのでは。
資さんうどんはどの店舗も忙しく、24時間店舗においても閑散としているイメージはありません。うどんが主役のお店であり、大半がごぼ天うどんを注文すると思われるので、いくら丼もののナンバーワンとは言えども、カツとじ丼はサブメニューの一つ。そういうわけで十分な下ごしらえがされていない可能性はあるかもしれません。
ただし今回は、以前食べた時のように卵の状態も悪くなく、少し何か違うなとは思うものの残すこともなく全ていただきました。
果たして何が違うのか?
考察、そして実際に店舗に出向いての検証も完了しました。私のように再検証しても何かしら感じる人間がいる反面、ネット上では「資さんうどんのカツ丼はめちゃくちゃうまい」と言うような感想も多く目立ちます。結局何が違うのでしょうか。
その答えは意外なところに見つかります。
原因はこれかもしれない
それは情報収集も兼ねて資さんうどんの公式Webページを見ていた時です。カツとじ丼のメニューページには以下のような紹介が書かれています。
この「丼つゆ」という項目に要注目です。「手間を惜しまず、鯖、昆布などから丁寧に取った資さんうどんこだわりの出汁と醤油・みりんなどを混ぜた調味料を黄金比率で配合。」。ここにこそそのヒントがあったのです。
もう一度読み返してみましょう。「手間を惜しまず、鯖、昆布などから丁寧に取った資さんうどんこだわりの出汁と醤油・みりんなどを混ぜた調味料を黄金比率で配合。」
こだわりの出汁が原因かも?
皆さん、最初の方に書いた文章を思い出してみてください。そこに答えが詰まっています。
- 鯖やうるめ、昆布、しいたけなどから丁寧に搾り取られた濃いめで甘口の出汁。
- 割と魚の風味を感じるスープ。
- 魚が苦手な私はうどんが食べられない。
もうお分かりですね。犯人は「魚介」です!
魚介風味の出汁で好みが分かれるかも?
カツ丼の出汁の解説でも書きましたが、それぞれのお店でうどんや蕎麦に使う「かえし」や出汁を使ってカツ丼は作られています。カツとじ丼の解説でも材料がかぶっているため、資さんうどんも同じように共通の出汁にかえしを加えて丼つゆが作られているようです。
ということは、そもそも魚介風味のため、うどんが食べられない人にとっては違和感を感じるのではないかと思われるのです。その証拠に、同じく「美味しくない」と答えた友人もお魚が苦手なタイプなのです。
つまり、「魚が苦手な人は、資さんうどんのカツとじ丼も苦手かもしれない」ということです。
もちろん今回は、カツの好みというのも原因してしまい、違和感の幅が大きくなってしまったのも原因の一つです。ということでこれからは大人しく牛とじ丼を食べておこうかと思います。
お得な無限とろろ昆布
色々言ってしまったので、ここからは資さんうどんの素敵なところをご紹介します。
資さんうどんといえばテーブルに備えられた「つぼ漬け」と「とろろ昆布」が有名です。
つぼ漬け
正式には「宮崎産のきざみつぼ漬け」
少しピリ辛で甘みの少ないつぼ漬けで、うどんよりももしかすると丼ものの方が合うのではと思います。通常だと小皿に添えられて出てくることが多いのに、こうやって食べ放題で置いてあるのは嬉しいですね。
とろろ昆布
通称「無限とろろ昆布」とも言われていて、初めて資さんうどんに行ったら驚くのがこれです。
ところ昆布は決して安いものではありません。それなのに資さんうどんでは、創業当時からなんと無料で提供され続けているのです。
そもそも北九州では、うどんにとろろ昆布を添えて食べるというのが習慣としてあるそうです。その食文化に寄り添い「あたりまえなもの」として提供し続けているというのが背景だそうです。それでも、北九州の方にとってはいつもの添え物でも、他府県の人からするとこれを無料で提供しているのはちょっと驚きです。
最後のまとめ
食についてはそれぞれの好みがあり、こういったブログ記事において、美味しくないと伝えてしまうことはよくないと考えています。ですので、今回のようになぜ違和感があったのかという方向に考察をし、記事の作成を進めました。とにかくよくわからないけれども口に合わないというわけではなく、それなりの理由が見つかって良かったです。
資さんうどんは24時間の店舗もあり、うどんが中心ということで旅の途中でも小さな子供たちが食べるのにとても重宝させていただいているお店になります。たまたま私が個人的に魚介類が苦手ということもあるので、メインのおうどんをいただくことはできませんが、他の方にはまさにソウルフードと言われるだけあって、唯一無二のうどんを提供しているお店であることは間違いないです。
大阪への進出によってさらに勢いが増すかと考えられるので、まだ出店していない皆さんの地域にもやってくる可能性は大いにあります。気軽に入れるお店なので、是非お近くにできた際には行ってみてください。