【DVDfab写真加工AI】その2/AIでブレた写真をシャープに-モーションブラーの写真を修正する

動画の保存やDVD、Blu-ray関連のソフト界隈では人気のあるソフト「DVDfab」のシリーズ、最近はその技術力を活かしてAIを活用した動画や画像編集ソフトも開発しています。しかも更新頻度も高く（下手したら１週間単位レベル）どんどんバグ修正や機能追加が行われるというデキるソフトハウスなのですが、AIによる写真加工ソフト「写真加工AI」というソフト、以前もレビュー記事を上げていたのですがリリース時よりかなりバージョンアップしたので、複数回に分けてレビューしていきます。

【第1回記事】【DVDfab写真加工AI】その1/AIで写真を簡単に拡大-加工後はシャープな写真に大変身
【第3回記事】【DVDfab写真加工AI】その3/AIで写真のノイズを修正-暗部に現れるノイズをなめらかに

この記事のもくじ

写真加工AI

写真加工AI（DVDFab Photo Enhancer AI）はFengtao Softwareが開発したAIを用いたWindows専用の写真加工ソフトで、AdobeフォトショップやLightroomなどのように複数の機能やパラメーターを設定することなく、AIのニューラルネットワーク（人間の脳をコンピューターで再現する仕組み）を活用し、例えば高画質を維持したまま写真を最大4,000％拡大したり、スマホアプリでもあるようなコミック風の写真に仕上げたり、モノクロ写真をカラー化したり、ぼやっとした写真をシャープにしたりと、最先端の技術を手軽に活用しながら手持ちの写真を高画質化できるソフトです。

このレビューでは現在公開されている機能を複数回に分けて順番に試して検証しており、今回は第2回目の記事になります。

鋭くする

写真を撮影した時、シャッタースピードよりも早くカメラを動かしてしまったり、走っている電車がシャッタースピードに追いつかずブレてしまうような事を「モーションブラー」と言います。また何かしら条件が整わずピントが合わなかった際の焦点外れなど、ぼやっとしてしまって失敗した写真をAIの力で修正するのがこのモードです。

こういう感じです。

シャープにする

では実際作業をしていきます。このモードを立ち上げた初期画面がこちらです。

ひと目でわかりますが操作するパラメーターは他のモードに比べると非常にシンプルで【シャープネス】と【ノイズを抑制する】の２つだけ。

手持ちの写真でモーションブラーを起こした写真を探して効果を適用してみたのがこちらです。

スライダーから左側が元の写真、右側が修正した写真の一部を拡大しキャプチャしたものです。拡大なので全体的にノイズが発生しているのがわかりますが、修正後の写真はノイズがかなり抑えられた画像へと修正されているのがわかります。ただモーションブラーに関しては思ったほどブレてぼやけた写真がシャープになっておらず、やはり他のモードのノイズ除去や明るさの修正などに比べるとまだまだ技術が発展途上なのが伺えます。

違う写真で試してみる

撮影場所が暗くてシャッタースピードに起因するモーションブラーの写真だったため、今度は明るい場所で撮影した物体の移動によるモーションブラーの写真を比較してみます。

イルカショーの写真からイルカと波の部分を拡大してキャプチャした写真で、左が修正前、右が修正後になります。コチラは先程の写真よりも効果が明らかで、まずイルカに重なった水しぶきがハッキリと出ている事が確認できます。肝心なイルカに関してはやはりモーションブラーは完全に修正されていないものの、元の画像に比べてイルカの光沢が出ている事がわかります。また水面の白波もシャープになり全体的にシャープな写真へと修正されました。完全なモーションブラーの修正は難しいものの、水面といういかにも修正が難しそうな写真をここまでハッキリと修正できるのは驚きで、この価格帯でお手軽操作のソフトという部分を考えても合格点の範囲でしょう。

モーションブラーはAIでそれが何かを判別できないと修正ができないのでそもそも難しい分野だと考えられ、まだまだ発展途上の分野かもしれません。ただ今回の波の修正のように、もう少しAI学習やPCの処理、時代の発展と共に綺麗に修正される日はそう遠くないのかもしれません。

次回、第３回は「ノイズ除去」についてレビューしていきます。

ソフトの購入や詳細は下記の公式サイトへ