2020年4月に1年間無料で大々的にデビューし第4のキャリアとしてスタートした楽天モバイルですが、当初300万人限定としていた1年間無料サービスも約8ヶ月で179万契約で、スタート1年後も300万契約に届かない見通しとなってきました。
これだけお得でポイント還元も付いているにも関わらずなぜこれほどに伸びが悪いのはズバリ「サポートの劣悪さ」に尽きます。
経験談も踏まえて検証していきます。
この記事のもくじ
スタート開始から問題が山積み
楽天アンリミットがスタートしたのは4月8日、しかし開始早々から先行予約したのにSIMしか届かず端末が購入取り消しされていたとか、端末が2台送られてきたとか、eSIMを希望していたにも関わらず物理SIMが届いて変更にも事務手数料を請求されるとか、申込み画面がエラー多発で知らず知らずのうちに複数契約してしまっていたけど自己責任で蹴られるなどなど短期間で多数の問題が発生。
一括請求問題も
後に分割払い契約しているにも関わらず一括請求をしてしまうという問題も発生。
被害者の会なんかも結成されて裁判するぞというレベルまで発展しました。
ちなみにこの一括請求問題、ウチの姉も被害にあっております。
第4のキャリアとして大手携帯電話サービスの一員に加わったにも関わらず、考えられない問題の数々にユーザーが絶句したことは安易に想像できます。
サポートしないサポート
問題が発生したときに活用するのがサポート。
楽天モバイルはサポートとして電話とチャットを利用することになっています。
まず電話に関しては今は落ち着いたので繋がるようになったのですが、開始当初そしてRakuten miniの無料キャンペーンを実施したときは大変でした。
平気で3〜4時間は待たされる状況。
まぁこれくらいは人気のサービスなので混んでいるというのは利用者も理解できるはず。
問題はその繋がったあとです。
解決せずに匙を投げる
やっと繋がったと思えば何の知識もない派遣か何かのオペレーターと話すこととなります。
ある程度のトラブルシューティングとその確認方法などは資料として手元にあるようで、手順に沿って一緒にやっていくこととなりますが私が対応してもらったサポートでその場で解決されたものは1つもありませんでした。
ではその先はどうなるかというと、通常のキャリアなら専門部署で調査しその部署から連絡というのが多いパターン。
ですが私がよく言われたのが調べて連絡しますというもの。
他のユーザーさんでは一方的に無理って電話を切られたパターンもあったそうです。
折り返しの無いサポート
以前サポートで検証が必要なので3時間後にサポートから連絡しますという約束をサポートスタッフから提案を受けたことがありました。
電話に出るため用事を早めに切り上げ待っていましたが連絡なし、それから1週間待ってみましたが連絡なし。
しびれを切らしてサポートに連絡し別のオペレーターに確認したところ衝撃の事実が発覚します。
まず私が連絡した内容のログが一切残っていないというか記録されていない。
本来共有されるはずのコールバックのリストにも記入されていないとのことでした。
今まで数々のサポートダイヤルに連絡してきましたし、私もPCサポートの仕事をしたことがありますが、例えばユーザーさんが間違いでかけてきたとしても記載しておくくらいで、ログを残さないとか残し忘れることは100%無いと言っても良いです。
なぜこんなことが起こった?
では今回のような事故が起こったのはなぜでしょうか?
答えは簡単です。
意図的に残さなかったからで、そもそもコールバックもする気が無かったのです。
楽天モバイルのサポートに何度か連絡してみるとわかるのですが、上の者に代わりますねとか、詳しい者に聞いてきますとか、詳しい部署につなぎますというのがなく、いずれも一方通行での対応しかできません。
ここから推測できるのがリモートで在宅勤務対応しているという可能性。
実際に当時オペレーターから在宅で受けているという話を聞いたという情報も出回っており、新型コロナウィルスも直撃してきたころでのサービスインということもあり、ある意味楽天らしい合理性でそうしたのでしょう。
そうなるとオペレーターのモラルは自己責任となります。
もちろんログの数で勤務状況というのは確認されるでしょうからそれなりに記入はしていたでしょうが、私の時の対応のようにコールバックが必要とか面倒で都合の悪いものは間引いていたのでしょう。
使えないチャット
楽天モバイルのサポート窓口としてチャットも用意されています。
仕事が忙しくてピークタイムしか電話ができないとか、休憩の時には電話ができない人にはかなり助かるサービスです。
しかしこのチャット、そういう人こそ使えない意味のないサービスに仕上がっています。
返事の無いチャット
最近はチャットやLINEでのサポートというのが増えつつあります。
ログなども同時に残るので時間の節約になったり、電話料金が発生しないとか、オペレータがリモートでも勤務できるなどのメリットがあるからでしょう。
私も様々に活用しましたが、早いもので1分程度で、遅くても15分程度でオペレーターからの挨拶がありやり取りがスタートします。
さて楽天モバイルの場合ですが、今は改善されているかもですが、当時は平気で数日待たされました。
待つというか音信不通で無視状態です。
勝手に終了されるやり取り
このチャット一応は反応してくれるようで、良くわからない向こう側のタイミングで話しかけてきます。
チャットは反応があっても通知なんて来ないので時折自分で確認しにいく必要があるのですが、その時には反応が無かったのでチャットを終了しますと強制終了されていたというオチがつきます。
数日も反応が無かったのは楽天側なのに、いざ繋がるとユーザーが不在で反応が無いと強制終了ってチャットの意味が全くありません。
むしろこれだけ多忙ならなぜメールサポートを実施しないのかが疑問です。
ネット共有される情報
電話は繋がらず、繋がっても解決しない、オペレーターの対応は悪い、チャットは無視されて強制終了。
ユーザーが募らせた鬱憤は早々にSNSへと流出し始めます。
むしろこういう状況を伝えなきゃという情報共有の意味が強かったのかもしれません。
Twitterにはサポートに対する不満が溢れかえり、各種ブログ記事などでも状況が共有され始めます。
こうして「楽天モバイル」=「サポート体制が最悪」という構図が刷り込まれていくのでした。
「繋がらない」は我慢できる
楽天モバイルはスタートしたばかりのキャリア。
今もそうですが電波が繋がらないことはスタートしたばかりというのもあって、ユーザーからの不満は出るでしょうが一定の理解はあったと思います。
それのための1年間無料でもあって、そもそも様子見でセカンドキャリアとして契約する人が多数でしょうから不満の意見はSNSに上がってもそれなりに契約数は増えていたでしょう。
そもそも限定品や無料というワードにつられやすい日本人、現在の限定品の転売の横行なども考えても、楽天の回線品質よりも300万人無料のうちにとりあえずやっておこうという人は多かったはず。
本当は半年くらいで300万人は達成していたのかもしれませんが、現状こうなっているのはやっぱりサポート問題に尽きるでしょう。
「無料でポイント還元があっても問題のあるキャリアは使いたくない」これがユーザーの答えです。
半年コールバック無し
ちなみにですが、私が待っているコールバックがあります。
色々問題があって専門部署の立場の人と対応することとなり1週間後に状況確認でコールバックをする約束を楽天側から提案されていました。
それが6月の話。
半年たった今もコールバック無いのですがまだ確認中なんでしょうか。
そもそも契約すらできないことも
これは私の妻なんですが、同時にRakuten miniのキャンペーンを活用し契約を申し込んだのですが、なぜか妻だけが免許証の確認でエラーが出て弾かれ続けました。
何度もサポートと対応しリセットしたのでできますと言われてもできず、最終的にはRakuten miniのキャンペーンが終了、結局Rakuten miniの商品がカートに残ったまま契約ができずじまいとなってしまいました。
調査のためコールバックしてくる約束だったんですけどね、ずーっと放置。
で、最近途中で契約が止まってるって電話があったそうで、「問題があって契約が進められず約束通り電話かけてこなかったのはそっちでしょう。契約削除してください。」と言ったらサッと引いたそうです。
4月・5月は解約ラッシュに
もうすでに宣言している人が多数いるのですが、サービスイン当初から1年後には解約という言葉が多数共有されています。
現在サポートが改善されていたとしても当時の嫌な思い出はみんな残っているもの。
人ってやったことよりやられたことを覚えているものなんですよね。
なので4月以降1年の満期を迎える人たちの解約が相次ぐことは簡単に予想可能。
恐らくもうこの結果は楽天もわかっているはずなので、3月ころから例えば1年間月額1980円とか、機種変更無料かキャンペーンなどを実施してつなぎとめ対策をしてくるでしょう。
でも大手3キャリアもわかっているので、ここに焦点をあてて何かしらアクションを行うのも確実なので、楽天はさらなる苦境に立たされることでしょう。
現状このまま楽天が大手3キャリアと肩を並べるのは皆無なので、サポート体制の強化、ユーザーからのクレームに耳を傾けることがポイント還元よりも大切なんじゃないでしょうか。